◆「残暑のさが弁」
「ごがんいつまってんぬっかぎ ほんなごてざっとなか」
「あんまいぬっかけん あっくこっくしよっ…」
さあ、9月になりましたが残暑は厳しく、暑さが続き、冒頭の言葉がついポロッと…。通じたなら生粋のさがんもんです。
面積は小さな佐賀県ですが、中世から江戸時代の支配層の歴史などで佐賀弁も東西南北、意味は通じますが言葉は微妙に違います。
神埼は佐賀本藩の領地だった所ですが、人や物の流れがあった東肥前の経済の中心でしたから言葉も混ざっています。
「こいはちかっとねまっとっごたっけんもううしつっ」
佐賀中東部の佐賀弁は、言葉が短く語尾に小さな「っ」がつくように話すのが特徴です。さらに「どがん、こがん、そがん、あがん」が上について行動を表すと「どがんすっ、こがんすっ」となります。ただ、否定的な佐賀弁にも「ん」がついています。「いらん、もたん、すかん、こん(来ない)」などには「すっ」はつきません。意外と佐賀弁も奥深いものです。
千年前の平安時代の言葉も残っています。「とぜんなか、ひだるか、すらごと」など、紫式部も口にしていた同じ言葉かと思うと…なんとなく佐賀弁も〝雅(みやび)〟ですね。
「そいぎ皆さん もういっとき ぬっかごたっけん くれぐれもゆうじんして お過ごしください。」
文化財観光案内専門員
執行 真知子
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