ひろげよう人権の輪

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■刑を終えて出所した人に対する偏見や差別をなくそう
世の中には私たちが気付かずにいる偏見や差別が数多くあります。しかも、それが私たち自身、強く意識することなく存在していることが大きな課題となっています。
その中の一つが、『刑を終えて出所した人に対する偏見や差別』です。いろいろな事情があって過ちを犯した人は、その罪ときちんと向き合い、刑務所などで矯正教育を受け社会で再出発をします。私たちと同じ社会の一員です。その人たちが社会復帰をするためには、本人の強い意志が何より重要なのは言うまでもありません。ただ、本人の意欲と能力だけで更生しようとするのは大変なことです。きちんと罪を償って、社会復帰のために努力している人にとって、周囲の理解と協力は欠くことのできない大きな力となります。
刑を終えて出所したものの、身寄りがなく受け入れ先を確保できない人が多くいます。また、高齢や知的障害をもつなどの理由で自立した生活を送ることが困難である人も少なくありません。そのため、自尊感情が低く自己肯定感を持つことができずに、孤独を感じながら生活せざるを得ない状況に置かれてきました。一人で反省はできても、一人で更生は難しいのです。適切な福祉的支援と暖かい温もり、一人ではないのだという実感が更生へつながっていきます。
私たちが、罪を犯した人に対する偏見をなくし差別意識を解消することにより、これらの人を更生させ、地域社会に健全な構成員として迎えることができます。そのことが社会全体にとっても望ましいことにつながるのではないでしょうか。

◆人権標語の紹介(受賞者紹介)
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