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自治体の皆さまへ

ひろげよう人権の輪

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佐賀県鹿島市

■8月は『同和問題啓発強調月間』です~差別のない社会へ~
今から38年前の昭和60年8月12日、日本航空のジャンボ機が群馬県上野村の山中に墜落し、国内の航空機事故としては最も多い520人が犠牲になりました。事故の翌年から、遺族が思いを綴った文集『茜雲』が毎年発刊されています。その第1集と第20集に、事故で娘の愛子さんを亡くされた田中蔚(しげる)さんの手記が、収録されています。
第1集では、田中さんと愛子さんの婚約者、その両親とのやり取りが記されています。愛子さんは、婚約者に自分は被差別部落出身であると告げていました。奇しくも両家は遺体収容の体育館で初めて対面します。田中さんは同和問題に触れますが、婚約者の父親は「これからも息子をお宅の家族の一員に加えてお付き合いさせてください。」とおっしゃいます。
第20集では、娘の死をむだにすまいと講演活動をするなかで出会った人々や、かつての婚約者との交流が記されています。田中さんは、これらが「娘からの贈り物であった。」と述べています。仏の声は「お父さん、人間ってみんなやさしいね。」とささやきます。
田中さんは、愛子さんをしのんだ詩にこう記しています。「今光っていたいそんな思いを残して娘は26歳の生涯を閉じました娘よお前はそんなに光っていたかったのか(中略)この世から差別がなくなるその日まで娘よ燃え広がれ娘よ光るがいい」
文集『茜雲』は平成17年、27年に『茜雲総集編』として書籍化され、遺族の心の軌跡が記されています。平成17年に出版されたものは鹿島市民図書館で借りることができます。

◆人権標語の紹介(受賞者紹介)
※詳細は本紙をご確認ください

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