■12月10日は『世界人権デー』です
~世界人権宣言を読んでみよう~
20世紀に起きた二つの世界大戦で、多くの人の命が奪われ、人権が踏みにじられる出来事が多く発生しました。こうした悲劇を二度と繰り返してはならないという反省から、人権問題は国際社会全体にかかわる問題であり、人権の保障が世界平和の基礎であるという考え方が広まってきました。
そこで、1948年12月10日、国際連合第3回総会において『すべての人民とすべての国が達成すべき共通基準』として『世界人権宣言』が採択されました。それを記念し、毎年12月10日を『世界人権デー』と定めました。
皆さんは世界人権宣言を読んだことがありますか。
世界人権宣言は、前文と30条の条文から成り立っており、法の下の平等、思想や表現の自由など市民的・経済的権利と教育を受ける権利、労働に関する権利、人間らしい生活をする権利など経済的・社会的・文化的権利がうたわれています。
この条文を分かりやすく書いた本のひとつに、谷川俊太郎さんがやさしい日本語で訳した『あたりまえにいきるための世界人権宣言』(金の星社)という絵本があります。(現在は絶版しています)
谷川俊太郎さんは絵本作家、詩人、翻訳家として活躍されていました。小学校国語の教科書に掲載されている『スイミー』の翻訳家といえばほとんどの方がご存じではないでしょうか。
絵本の冒頭に『人はひとりではいきていけません。わたしたちはみな、たがいに助け合って生きています。けれどまた、人は自分のしたいことをするために、たがいにおさえつけあい、傷つけあい、ときには殺しあいさえする生きものです。でも地球はひとつです。わたしたちは力をあわせていっしょに生きていかねばなりません。そのためには、たがいに何を守らなければならないか。そのことをことばにしたのが世界人権宣言です。』と書いてあります。
社会は人と人との結びつきで成り立っており、人権は誰にでも平等に認められているものです。
世界人権宣言を多くの方に読んでいただき、誰もが相手を思いやる気持ちを持つならば、私たちの周りにあるさまざまな人権問題も解決されていくのではないかと思います。
■人権標語の紹介(受賞者紹介)
令和5年度小中学校『人権標語』入賞作品を紹介します
※詳細は本紙をご確認ください
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