■『風でつながる電話』~災害といのち~
9歳の時、東日本大震災で家族全員を失った『ハル』。広島の親類宅に身を寄せ、今17歳となり故郷へひとり旅。年末に出会った『風の電話』という映画です。
舞台は、岩手県大槌町。三陸海岸を見下ろす小高い丘に『白い電話ボックス』は実在します。周りに電話線はありませんが、天国へ風の便りを届けてくれる聖地です。
『ハル』は、涙を流しながら被災後に耐え続けた思いを家族に語りかけます。「生きるよ!でないと、みんなのことを思い出す人がいなくなるから・・・。」
主役のモトーラ世理奈さんや西島秀俊さん、西田敏行さんの台詞から遺族と亡き人の見守りや支援策を考えさせられました。「東日本や熊本、石川などの大震災から、また近隣地の身近な災害から、何を学びどんな手助けができたのか」。
震災など大きな災害の発生時において、不確かな情報に基づいて他人を不当に扱ったり、偏見や差別を助長する情報を発信したりすることは、重大な人権侵害です。それだけでなく、避難や復興の妨げにもなりかねません。
正しい情報と冷静な判断で、一人一人に思いやりの心を持った呼びかけや支援が大切です。
1月10日は、『いのちの電話フリーダイヤルの日』。生活の困難や心の危機を抱えながら誰にも相談できず、一人で悩んでいる人に対する無料の電話相談日です。
(毎月10日、8時~翌日8時【電話】0120-783-556)
また、1月17日は、『防災とボランティアの日』。1995年に発生した阪神・淡路大震災をきっかけとして『広く国民が、災害時におけるボランティア活動および自主的な防災活動への認識を深めること』などを目的に、創設されました。
たとえ実際の電話線はなくても、人間同士がつながり合える『風の電話』の思いを張り巡らせたいですね。
■人権標語の紹介〔受賞者紹介〕
令和5年度小中学校『人権標語』入賞作品を紹介します。
※学年は令和5年度
※詳細は本紙をご確認ください
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