◆1[但馬] アナログなものづくりの現場で豊かな音色に包まれる特別な時間(今月の表紙)
―ひょうごフィールドパビリオン 2025年大阪・関西万博に向けたSDGs体験型プログラムを紹介―
新温泉町浜坂はかつて、縫い針の一大産地でした。日本精機宝石工業(株)では、技術を応用して蓄音機用の鋼鉄針を作るようになり、1966(昭和41)年からはレコード針の生産を始めました。以来、世界中からのオーダーに応えるうちに、製造可能なレコード針は2,350種類に。それを1本単位で受注するのは世界でも弊社だけだと思います。都市部から遠い上に冬の間は雪に閉ざされ、機械が壊れると部品の取り寄せに何週間も要することがあったため、大半の部品の製造から機械の修理まで、自社で賄うしかありませんでした。昭和の時代から変わらないものづくりの様子を見学できるよう工場を改装し、加えてレコードの豊かな音色を存分に楽しめる施設「Feel Records」を昨年10月にオープンしました。地元の旬のランチなども用意し、貸し切りの空間でぜいたくなひと時を提供しています。
(日本精機宝石工業(株)代表取締役 仲川和志さん)
・タイプの異なる2種類のオーディオシステムを備えたリスニングルームでは、好みの音楽をじっくり鑑賞。レコード盤の持ち込みもOK。
・レコード針の組み立てや検品などミリ単位の精度が求められる手作業を見学できます。
・旬の地元食材を使ったランチは、提携する町内のホテルや旅館などから取り寄せ。「松葉ガニを食べたい」などリクエストも可能(別途料金)。
◇Feel Records~レコードの体験型オープンファクトリー
日時:通年(10時~、13時~)
場所:Feel Records(新温泉町芦屋100)
定員:1日2組(1組最大5人)
料金:1人2万7,500円
※ランチ付き、所要時間は約2時間30分。オプションで狂言や日本舞踊の鑑賞、職人によるレコード針のカスタマイズなども(別途料金)
申込み:1週間前までにホームページで予約
問合せ:同施設
【電話】0796-80-9022【FAX】0796-82-4110
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◆2[摂津(神戸・阪神)]7匹の鬼が神の使いとして災いをはらい一年の平穏を願います
長田神社では毎年節分に、県重要無形民俗文化財に指定されている古式追儺(ついな)式を行います。鬼は悪者と思われがちですが、この儀式では神の使いとされ、豆まきはしません。一家の大黒柱である「餅割鬼」、妻の「尻くじり鬼」、長男の「一番太郎鬼」という家族に、乳母役の「姥鬼」などを加えた7匹の鬼が、たいまつで災いを焼いたり太刀で凶事を切ったりする踊りで一年の無病息災、家内安全を祈願します。鬼役は神事の前に井戸水を浴び、須磨の海に入ってみそぎを行います。大変な荒行を経て挑む踊りは気迫が感じられ、見応えがあります。参拝者はたいまつの燃え残りを玄関に飾ると、福を招くといわれています。迫力満点の鬼たちを生で見て、厄をはらい、良い一年にしていただきたいです。(長田神社追儺式奉賛会 西本隆一さん)
・冬空の下、たいまつを手にした鬼が演舞を披露。
◇長田神社古式追儺式
日時:2月3日(土)14時~(追儺神事)
場所:神戸市長田区長田町3-1-1(長田神社)
問合せ:同神社
【電話】078-691-0333【FAX】078-641-5700
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