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旬トピ!~Timely Topics in HYOGO~(3)

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兵庫県

◆6[県全域] 対話と工夫の積み重ねで誰もが暮らしやすい社会に
―ひょうごのSDGs 県や県内の企業・団体が進めるサステナブルな活動を紹介―
2021(令和3)年に障害者差別解消法が改正され、今年4月から全事業者に対して障害のある人への「合理的配慮」の提供が義務化されます。内閣府障害者政策委員会の委員を務める玉木幸則さんに詳細を伺いました。(取材・文 本紙編集部)

◇玉木幸則(たまき・ゆきのり)さん
1968(昭和43)年姫路市生まれ。出産時の事故により脳性まひに。日本福祉大学卒業。(一社)兵庫県相談支援ネットワーク代表理事、内閣府障害者政策委員会委員、兵庫県合理的配慮アドバイザー、龍谷大学客員教授等を務める。NHKEテレ「バリバラ」にご意見番として出演中。西宮市在住。

Q.法改正の概要は。
障害者差別解消法は、障害者差別をなくすことで障害のある人※もない人も共に生きる社会をつくるための法律です。「不当な差別的取扱い」の禁止と「合理的配慮」の提供について定めており、前者は行政、民間事業者とも義務付けられていますが、後者は行政は義務、事業者は努力義務にとどまる内容でした。そこで内閣府の障害者政策委員会で協議を重ね、4月からは事業者にも義務化されることになりました。ただし義務といっても罰則は課されません。

Q.合理的配慮の提供とは。
障害者から障壁を除くために何か要望があったときに、双方で建設的な話をし、負担が重すぎない範囲で対応することです。例えば、点字メニューのない飲食店に視力障害のある人が来店し「メニューが分からない」と言われた場合、メニューを読み上げるなどが挙げられます。障害者と事業者との間で対話を通し何か方法がないか検討していくことが重要です。法律には「障害者から要請があった時」とありますが、必要に応じて事業者からも助けが必要でないか声をかけてほしいと思っています。

Q.合理的配慮の提供が広がることの効果は。
障害者の中には、行きたい場所ややりたいことがあっても最初から諦める人がたくさんいます。でも、その都度相談し、話し合いをすれば、実現できるかもしれません。おのずと誰もが暮らしやすい社会になっていくのではないでしょうか。

Q.読者に伝えたいことは。
障害の有無に関係なく相手の立場に立って考えて行動するのは、ごく当たり前のことです。街にはジェンダーに配慮したおむつ交換台のある男性トイレや、外国人のための多言語の案内板などがあります。障害者への配慮もそれと同じです。今回の改正で一人一人が誰もが暮らしやすい社会について考える機会になればうれしいです。

※身体障害や知的障害、精神障害など障害者手帳を所持している人だけではなく、その他心や体の機能に障害があり、社会の中にあるバリアーによって日常生活や社会生活にさまざまな制限を受けている人全てを指す

問合せ:県障害福祉課
【電話】078-362-9104【FAX】078-362-3911

◆7[摂津(神戸・阪神)] トップ選手や次代のホープが好記録を目指し熱戦を繰り広げます
4月20日(土)、21日(日)に「兵庫リレーカーニバル」が開催されます。今年で72回目を迎える陸上競技大会は、国際大会の選考につながる「日本グランプリシリーズ」の一戦として、国内のトップアスリートが出場します。また、県内の小・中・高生にも門戸を開いており、将来性豊かな原石の出現も楽しみの一つです。女子中長距離界のエース、田中希実選手をはじめ、過去には朝原宣治さんや小林祐梨子さんなど兵庫出身のランナーが結果を残し、世界の舞台へと駆け上がりました。今年も白熱の戦いにご期待ください。(兵庫リレーカーニバル実行委員会)

◇兵庫リレーカーニバル2024
日時:4月20日(土)9時30分~19時、21日(日)9時30分~18時20分
場所:ユニバー記念陸上競技場(神戸市須磨区)

「市民タイムトライアル」参加者募集
昨年に続き、市民ランナー対象の5000m競走を実施します。
参加条件:18歳以上(高校生不可、陸連登録不要)で5000mを25分以内で走ることができる
定員:120人(先着)
※参加料、申し込み方法等は3月上旬にホームページで公開予定です

◇今年も出場予定です!
田中希実さん
リレーカーニバルにはコロナ禍で中止になった2020(令和2)年を除くと、中学2年生から毎年出場しています。中学3年生の時に中学女子1500mで優勝し、高校生になってからはシニアトップクラスの選手と走れることが誇りでした。印象深いのが、日本記録保持者として初めて臨んだ21年。1500mで優勝できたうれしさの半面、タイムには納得いきませんでした。その悔しさが、3カ月後の東京五輪での日本記録更新につながったと思います。リレーカーニバルは運動会のような和気あいあいとした雰囲気と全国大会の張り詰めた空気が同居した、他にはない大会です。ぜひ、会場で声援していただけるとうれしいですね。

・昨年、女子1500mで3連覇を達成。今年は4連覇を目指します。

田中希実(たなか・のぞみ)さん
1999(平成11)年小野市生まれ。中学2年生から陸上競技を始め、県立西脇工業高校に進学後は全国大会で活躍。現在、女子1000m、1500m、3000m、5000mの日本記録を持つ。2021(令和3)年の東京五輪では女子1500mで日本人初の8位入賞。今年のパリ五輪は女子1500m、5000mでの出場を目指す。

問合せ:兵庫リレーカーニバル実行委員会事務局(神戸新聞社事業局内)
【電話】078-362-7086(月曜~金曜10時~17時)【FAX】078-360-5519
「兵庫陸上競技会 兵庫リレーカーニバル」検索

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