◆認知症ってどんな病気?
「認知症」とは、さまざまな原因により、脳の神経細胞の働きが徐々に悪くなり、記憶力や判断力などが低下して、対人関係や社会生活に支障をきたしている状態です。
2025年には高齢者の5人に1人が認知症になると言われています。誰もが認知症になる可能性があり、他人事ではありません。
◇主な認知症の種類と特徴
・アルツハイマー型認知症
最も多い認知症で、脳の萎縮を認めます。女性に多く、進行は緩やかです。記憶障害が特徴です。
・脳血管性認知症
男性に多く、脳の血管障害により発症します。意欲の低下や手足のしびれが特徴です。
・レビー小体型認知症
男性に多い傾向で、実際にはないものが見える 「幻視」など視覚の異常が現れるのが特徴です。
・前頭側頭型認知症
男女比はほぼ同一で、気が短くなったり、攻撃的な言動が見られたりします。同じ行動を繰り返すことも特徴の一つです。
◆認知症の症状は?
認知症には「中核症状」と「行動・心理症状」の二つの症状があります。
「中核症状」は、脳の神経細胞が壊れることにより直接おこる症状です。
「行動・心理症状」は、本人の性格や環境、人間関係などが影響して出現する精神・行動上のさまざまな症状です。
◇中核症状
・もの忘れ
・状況判断ができない
・計算ができない
・時間・場所・人の認識ができない
・手順よく物事を進められない
○影響
性格・環境・人間関係
◇行動・心理症状
・無気力になる
・はいかい
・寝つきにくくなる
・怒りっぽくなる
◆軽度認知障害(MCI)での対応が重要です!
認知症は、いきなり発症するのではなく、一歩手前のグレーゾーンがあります。その段階を軽度認知障害(MCI)と言います。次のような軽度認知障害(MCI)の兆候がないかチェックしてみましょう。
・何度も同じ話をしたり、同じ質問をしたりする
・頻繁に物を置き忘れたり、探しものをしている
・今までしていた家事や作業に時間がかかる
・趣味や人との付き合いなど外出することが億劫になる
もし、上記のような兆候があれば、かかりつけ医または専門医療機関で相談しましょう。地域包括支援課でも相談を受け付けています。
◆もの忘れが気になったら、地域包括支援課へ!
ご自身はもちろん、家族や近所の方で、もの忘れが多くなったなど、認知症と思われる症状が見られる場合は、地域包括支援課(【電話】64・3125)に相談してください。認知症地域支援推進員、保健師などの専門職が対応します。
◆認知症初期集中支援チームがご自宅に訪問します
◇認知症初期集中支援チームとは
認知症の専門職(保健師、看護師、社会福祉士、理学療法士、作業療法士など)が認知症の気になる方やそのご家族のもとを訪問し、お話を聞きながら、かかりつけ医と連携し、認知症に対する検査や適切な治療につなげ、自立した生活が送れるようにサポートします。
◇訪問相談の内容
・普段の生活の様子やお体の状態、もの忘れの様子、ご本人やご家族の気持ちなどをお聞きして、困りごとの解決を一緒に考えます。
・ご本人とご家族の希望を聞きながら、必要な医療やサービスを紹介します。また、生活で気をつけることや、ご家族への助言をさせていただきます。
◆もの忘れ相談
もの忘れ相談を奇数月に実施しています。もの忘れ専門医が、個別相談に応じます。(予約制・費用無料)
◆認知症カフェ
認知症カフェとは、誰もが気軽に参加できる「集いの場」であり、認知症の方やその家族が安心して過ごせる「地域の居場所」です。市内には7カ所の認知症カフェがあり、認知症の相談を受け付けています。開催場所や連絡先などの詳細は、左記にお問い合わせください。
早めの相談や受診で、症状の軽減や進行の予防が期待できます。
認知症になっても安心して暮らせる「たつの市」を目指して、認知症の方に優しい地域づくりにご協力をお願いします。
相談・問い合わせ先:地域包括支援課認知症支援係
【電話】64・3125【FAX】63・0863
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