「次世代につなぐまちづくりへの投資」
令和6年度の施策と取組を市民の皆さんにお伝えします。
世界中で猛威を振るった新型コロナウイルス感染症は、5類感染症に移行し、社会経済活動が緩やかに回復しつつある一方で、物価高騰は長期化し、市民生活に影響を及ぼしております。
こうした中、本市では、龍野武者行列、市民まつりをはじめとする恒例行事等が各所で再開され、地域の活力と賑わいが戻ってまいりました。また、物価高騰に対しましては、市民・事業者等の実情に応じた効果的な支援を実施してまいりました。
一方、国は、少子化トレンドの反転を目指しており、本市においても「(仮称)たつの市こども計画」を策定し、子育て施策の充実・強化、包括的な施策を展開してまいります。また、新宮地域小中一貫校の開校に向け、実施設計業務に取り組んでまいります。
健康志向の高まりや健康ニーズが多様化する中、市民の主体的な健康づくりを支援してまいります。
また、山陽自動車道龍野及び龍野西IC周辺におきましては、交通の利便性を生かし、市の持続的な発展と地域の活性化を創出する拠点として投資してまいります。
昨年から開始しました「書かない窓口サービス」は、来庁者の方から「手続きが楽になった」と好評を得ております。引き続きデジタル技術を活用した質の高い市民サービスを提供し、TDXの推進を加速してまいります。
GX社会への対応としましては、温室効果ガス排出量の削減目標を含めたロードマップを示し、ゼロカーボンシティの実現を目指してまいります。
南海トラフ地震の発生が切迫している今、市民の生命と財産、生活を守るため、ハード・ソフト両面で強靭なまちづくりに取り組んでまいります。
市民一人ひとりが〝ふるさとたつの〟への愛着と誇りを持ち続け、次世代へとつながる「未来応援 住みたいまち たつの」の実現に邁進してまいります。
◆1 健康で心豊かに日々を楽しむまちづくり
「たつの市こども家庭センター」を新たに設置し、児童福祉と母子保健の一体的な相談支援体制を強化してまいります。また、「子育て支援アプリ」を導入し、子育て世代へのサポートを充実させてまいります。
公立こども園の給食につきましては、3歳児以上の園児を対象に主食(米飯)の提供を開始します。
小学4年生から中学3年生までの児童生徒を対象に、来年4月に開幕する「大阪・関西万博」での校外学習に向け準備してまいります。また、中学生を対象としてきた「英語検定料補助金」を小学生まで拡大します。
新宮地域小中一貫校の整備につきましては、令和10年4月の開校に向け、準備委員会を設置し、学校と保護者、地域の方々と一体となって協議を進めてまいります。また、市内初の人工芝による多目的グラウンドの整備に向けて、御津地域において測量調査等に着手します。
近年、不登校児童生徒数が増加傾向にあることから、「教育支援センター」を中核とした支援体制を構築し、学びの保障を推進してまいります。また、教員業務支援員を全校に配置します。
本年4月1日から、事業者による障害者への合理的配慮の提供が義務化されることから、これまで以上に障害者支援を強化してまいります。また、龍野公園をインクルーシブ公園として再整備してまいります。
疾病の早期発見・早期治療を図るため、健康診査項目に腹部エコー検診を追加するとともに、子宮頸がんの無料検診対象者を拡大します。さらに、帯状疱疹ワクチン接種費及び補聴器の購入費を助成します。
◆2 未来を見据えた新たなまちづくり
物価高騰対応事業として、省エネ家電・省エネ設備等の購入費を支援してまいります。
また、市の活性化に資する地域ポテンシャルの発掘とその活用方法を検討し、未来を見据えた新たなまちづくりを推進してまいります。
交通利便性の高い山陽自動車道龍野西IC周辺におきましては、新たな産業団地整備の実現性を調査します。新たな商業施設の誘致を進める「龍野IC周辺まちづくり区画整理事業」につきましては、組合設立と事業認可に向け取り組んでいくとともに、将来的な交通渋滞の緩和に備えるため、周辺道路の測量調査等に着手します。
JR竜野駅周辺整備につきましては、駅舎の橋上化、自由通路のバリアフリー化工事を進め、交通結節点として利便性・快適性を向上させてまいります。また、JR本竜野駅周辺におきましては、土地利用やまちづくりの方向性を検討します。
一方、TDXの推進につきましては、行政手続のオンライン化を拡充するとともに、自治体標準化システムへの円滑な移行、行政事務の根幹となる文書管理システムを導入します。
他方、GXの推進につきましては、「地球温暖化対策実行計画(区域施策編)」を策定し、市の将来像や取組を示してまいります。
本市の魅力を地域内外に発信し、多くの方に知ってもらうことが重要であることから、市ホームページを全面リニューアルし、SNSを活用した広報活動を強化してまいります。また、「大阪・関西万博」で「ひょうごフィールドパビリオン」に認定されたプログラムを兵庫県と連携しPRしてまいります。さらに、広域版観光ガイドブックを作成するとともに、「下川原蔵あかね」をリノベーションし、重伝建地区選定5周年を迎える龍野地区の魅力を高めてまいります。
◆3 安全で安心して住み続けられるまちづくり
近年、頻発・激甚化する自然災害に対応するため、防災行政無線設備の更新を着実に進めるとともに、避難所として活用している中学校体育館及び龍野体育館競技場に空調設備を設置します。
土師南山調整池の排水施設整備や片島・ひばりケ丘地区の浸水対策工事に着手するとともに、浸水が想定される区域などの情報をまとめた「内水ハザードマップ」を作成し、災害リスクの回避に役立てます。
昼夜を問わず消防活動に当たる消防団に対し、準中型免許の取得費を助成するとともに、小学生を対象とした防災体験学習を実施します。
一方、防犯対策につきましては、市が新たに見守りカメラを設置し、犯罪抑止に努めるとともに、特殊詐欺被害件数が増加し続けていることを踏まえ、自動録音機能付電話機等の購入費を助成します。
自己所有地に隣接する空き家の土地・建物を統合する補助金を新設し、空き家の利活用を促進してまいります。
第2期目がスタートする地方独立行政法人たつの市民病院につきましては、地域に求められる医療を提供し、公的医療機関として担うべき役割を確実に果たしてまいります。
最後に、限られた財源と人的資源、デジタル技術を最大限活用し、業務の効率化を推し進め、持続可能な行財政運営を推進してまいります。
※施政方針を要約しています。
全文は市ホームページでご覧ください。
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