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【特集1】対談 新たなまちの可能性の創出に向けて~公民連携への取り組み~

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兵庫県三田市

三田市長 田村克也(たむらかつや)
三田市公民連携推進プロデューサー(総合政策部次長) 宮本裕之(みやもとひろゆき)

〔プロフィール〕
宮本裕之(みやもとひろゆき)さん
大学卒業後、大手損害保険会社に入社。30年にわたり法人向けの営業を担当した。在職中、東北大学総長・プロボスト室に特任教授として出向。産官学連携により、防災・減災の世界標準を定める国際認証制度「防災ISO(アイエスオー)」に向けた提案などに貢献した経歴を持つ。
趣味:温泉・サウナめぐり、サッカー観戦

■「公民連携推進プロデューサー」が就任しました
三田市では、さまざまな専門知識、技術、人材、資金など、多様な資源を持つ民間事業者や大学などと積極的に連携することにより、まちづくりにおける課題解決や新たなサービスの提供を目指す「公民連携」の取り組みを進めています。
今年度、事業推進の核となる「公民連携推進課」を新たに設置し、その中で中心的な役割を担う「公民連携推進プロデューサー」に民間企業で産官学連携の実績がある宮本裕之氏を5月1日から採用しました。
今号では、田村市長と宮本氏が「これからの公民連携によるまちづくり」について対談した内容をお伝えします。

■三田市がこれまでに行った公民連携の主な取り組み
▽安全安心のまちづくり
・民間事業者などとの災害時応援協定
・広域的な認知症高齢者の見守り協力
・自動車走行データを活用した路面異常把握
▽魅力あるまちづくり
・遊休公共施設を活用した店舗の誘致
・地域貢献型ファンドなどを通じた寄付
・市内の音楽フェスへの純金カード協賛
▽暮らしやすいまちづくり
・粗大ごみのリユース活動の促進
・中型自動運転バス実証実験
・フードバンクを通じた子ども食堂への支援など

■「公民連携」全国トップを目指す
市長:近年、企業の社会的責任から、地域社会貢献活動に力を入れる企業が増えています。市と企業がパートナーとして互いの強みを生かし、それぞれの課題解決を図る時代に変わってきています。
宮本:私も宮城県仙台市で行われた産官学連携プロジェクトに携わり、一企業や一自治体だけでは、解決できないことが多くなっていると感じました。
市長:三田市は、人口急増期に多くの公共施設を整備しました。それらの施設維持に必要な大規模改修が、大きな課題となっています。この課題解決にも、例えば、公共サービスを維持しながら、一部を収益施設とし、民間事業者に改修も含めて管理運営してもらうなど、公民連携の手法が考えられます。民間の資金や技術力、経営ノウハウを活用することで、市が単独で行うよりも効率的かつ効果的に運営し、より良いサービスの提供も可能になると思います。
宮本:公共サービスにもビジネス手法を取り入れることで、持続したサービスの提供にもつなげられます。
市長:ふるさと納税を活用した市の魅力発信にも力を入れたい。市内の事業者と協力し、新たな返礼品づくりに取り組んでいます。三田の魅力が広まれば、寄付額の増加にもつながり、市民サービスの幅を広げることもできます。
宮本:例えば、「三田といえば三田牛」というイメージがあるが、「牛肉といえば」で一番に三田は浮かばない。三田の印象を強く与えられる「何か」が必要だと思います。
市長:市長就任後、金属加工の高い技術力を持つ市内の企業に協力いただき「純金トランプ」を返礼品に加えました。こうした珍しい返礼品で話題性を高め、全国に三田市をPRしたいと考えています。
公民連携によって実現できる新たな事業はまだまだあります。公民連携の実績が全国トップのまちにしていきたいです。

■行政と民間事業者との「架け橋」に
市長:宮本さんには、既存の枠にとらわれず、営業で培った能力や産官学連携プロジェクトに参画した経験を生かし、どんどん現場に出て、スピード感を持って進めてほしい。公民連携を進める一番の目的は、市民の満足度や幸福度の向上です。公民連携により「何が実現したのか」「どんなことが始まったのか」を見える化し、皆さんに発信してほしいと期待しています。
宮本:ビジネス視点で、民間事業者からパートナーとして三田市と連携したいと思ってもらえるようなストーリーを作り、地域の課題解決に取り組んでいきたい。民間事業者と行政の相互理解や連携の「架け橋」になりたいです。どうぞよろしくお願いします。

公民連携・ふるさと納税に関する問い合わせ:公民連携推進課
【電話】559-5041【FAX】563-1366

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