▽スピード感を持って
学長:社会は常に急速に動いています。「スピード感」をもってやらないといけない、そして「『やり遂げる』という強い意思」を持って取り組もうと大学職員を常々鼓舞しています。
市長:同感です。地域課題には解決の困難なことも多いですが、だからといって時間をかけすぎてはいけない。市民ニーズや地域の状況は常に変化しています。スピード感を意識して取り組まないと、市民が求めている姿が変化し、結果的にずれが生じてしまうといつも職員に伝えています。また「前例がない」などできない理由を考えるのではなく、市民目線でどうすればできるかを考えられる職員を育てていきたいです。
学長:変えることは簡単なことではないですが、変えていかないと前には進んでいかない。そして、リーダーとして、「やると言ったら諦めない」という信念を持って進めています。新たなまちの可能性の創出に向けて共に頑張っていきましょう。
市長:前例踏襲ではまちは変わっていきません。民間企業で培った社会経済を読む力やさまざまな企業との交渉力をリーダーとして発揮するとともに、神戸大学とさまざまな連携事業を成功させることで、三田市は「公民連携先進都市」であると社会に定着させたい。そうすることで、新たにあらゆる分野の企業や大学などへと広がりをみせ、まちづくりを推進できると確信しています。
▽注釈
※1…6次産業化とは、農業など(1次産業)の従事者が生産だけでなく、製造・加工(2次産業)やサービス・販売(3次産業)までを一体的に推進し、新たな付加価値を生み出す取り組みのこと
※2…エコシステムとは「生態系」の意。転じて、業種などを超えて企業や団体などが連携し共存共栄する仕組みのこと
※3…急性期医療とは、重い病気やけがを抱えた患者の症状が安定するまで、短期的・集中的に治療・ケアする医療機能のこと
※4…マグネットホスピタルとは、医療従事者や患者をひきつける魅力ある病院のこと
▽Profile
神戸大学第15代学長 藤澤正人(ふじさわまさと)さん
昭和35年生まれ/兵庫県神崎郡市川町出身/医学博士(神戸大学)
昭和59年3月神戸大学医学部卒業後、同大学医学部泌尿器科学講座で研究に従事。同大学医学部附属病院医員(研修医)として勤務し、平成元年神戸大学大学院医学研究科博士課程修了。同年総合病院神鋼病院泌尿器科医師、2年アメリカ合衆国人口問題研究所研究員、4年神戸大学医学部附属病院助手、14年川崎医科大学教授を経て、17年神戸大学大学院医学系研究科腎泌尿科学分野教授。その後、26年神戸大学医学部附属病院長、30年神戸大学学長補佐、令和元年神戸大学大学院医学研究科長・医学部長を歴任し、3年神戸大学長に就任し、現在に至る。6年11月には学長の再任(任期:7年4月~9年3月)が決定した。専門は泌尿器科腫瘍、生殖内分泌、腎移植。
■2024年8月9日包括連携協定を締結しました
(目的)
本協定は、国立大学法人神戸大学と三田市が相互の包括的かつ持続的な連携と協力により、地域の課題に迅速かつ適切に対応し、活力のある個性豊かな地域社会の形成、発展に寄与することを目的とする。
(連携事項)
1 地域振興、地域課題の解決に関すること
2 科学技術、産業振興に関すること
3 教育の推進、人材育成に関すること
4 地域医療保健の推進に関すること
5 その他目的を達成するために必要な事項に関すること
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