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上郡ピュアランド山の里あり方検討委員会の結果報告

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兵庫県上郡町

■これまでの経緯
上郡町立研修センター「上郡ピュアランド山の里」は、平成7年4月に町立の研修宿泊施設として開業しましたが、近年は、コロナ禍の影響による利用者数の減少やニーズの多様化などにより、サービスの質が向上できないまま厳しい運営状況が続きました。
施設の老朽化が進み、平成7年から令和3年までの27年間の修繕費は、総額約1億5,000万円を要し、1年当たり約550万円の支出となっています。平成28年度の調査では、将来の大規模修繕に備えて、令和27年までに約10億円を超える費用が必要と見積もられています。さらに、昨今の建設物価等の高騰によりこれ以上の費用が掛かると予想されます。
そのような中、町は直近の指定管理事業者に当初の運営期間満了後の期間更新を依頼しましたが、更新しないとの判断をされたため、施設の状況などを鑑み令和5年4月から休業することにしました。
町ではピュアランドの事業及び施設の今後のあり方について検討するため、今年度、専門家や住民代表を含めた「上郡ピュアランド山の里あり方検討委員会」を設置しました。検討委員会では、ピュアランドの敷地周辺の利活用も含め5回にわたり検討し、この度、検討結果がまとまりましたので、その概要をお知らせします。

■検討委員会の概要
▽公益性の検討
今後、これまでどおり町が事業費を負担して宿泊業や飲食業を営むことは困難であるが、ピュアランドをこれまでの研修宿泊施設としての機能にとらわれず、新たに町民の幸福度の向上につながる事業として活用することで、その存在意義が見出せるのではないか。

▽採算性の検討
ピュアランド事業に係るコストを町がどのくらい負担していたかを試算すると、コロナ禍前でも概算で約4割を公費で負担(利用者負担割合は約6割)している状況であった。宿泊業等では、一般的に利用者負担割合は100%であるべきであり、民間であれば「採算性」は非常に悪い状況といえる。大規模修繕の費用を加味すると採算性は一層悪化することになる。

▽市場性の検討
コロナ禍で悪化した宿泊・飲食業の経営環境は依然として厳しく、今後ピュアランドの運営を再開する場合、運営事業者へ町から補助等を行わずして、新たに運営事業者が出現することを期待するのは非常に厳しいと考えられる。

▽土地利用規制の検討
ピュアランドは、都市計画法による市街化調整区域内にあり、建物の建築や用途変更が規制されているため、その活用の検討には、土地利用規制にも留意する必要がある。

▽検討委員会の結果
検討委員会では、(1)公益性があること(町民の幸福度の向上につながる事業)、(2)事業の採算性が向上すること(町の財政負担の軽減)の2点を前提として、現在の用途である研修宿泊施設としての機能にとらわれず、町にとってよりよい形で利活用していくべきとの意見が出されました。また、事業手法については、官民連携事業(上下分離※)により運営すべきであるとの意見をいただきました。
※上下分離…経営資産(土地・施設)[官]と経営・運営[民]の分離のこと。今回は、施設の売却も含めた広義で使用

■今後の予定
検討委員会が取りまとめた方向性に基づき、敷地周辺を含めた有効活用等に向け、必要に応じて民間事業者の意見を聞くなどの市場調査を実施し、様々な用途での活用を視野に公募手続等を進めていきます。

問合せ:地域振興課
【電話】52-1162

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