文字サイズ
自治体の皆さまへ

歴史と未来の架橋15

11/33

兵庫県上郡町

■(伝)大酒古墳群出土大型はそう
大酒古墳群は上郡町山野里の天王山北麓に所在する古墳時代中期の古墳群で、現在30基が発見されています。墳丘の直径は10~15mで、すべて円墳と考えられています。
1939(昭和14)年、この付近で畑を開墾していた眞殿吾郎氏が、はそうを発見しました。
はそうは長らく眞殿家に所蔵されていましたが、所蔵していた眞殿仁(しのぶ)氏から町へ寄贈されました。
はそうとは、古墳時代の儀式に使われたと考えられる器で、胴部に小孔が開いており、竹管を挿し、酒などを注いだとされています。
通常、古墳時代中期にみられるはそうは、高さや直径が10cmほどですが、このはそうは高さ約23cm、胴部径約20cmの大型のものです。二重口縁となる口頸部には細かい櫛描波状紋(くしがきはじょうもん)が施され、胴部上半に刺しとつ突列点紋(れつてんもん)が2段に巡っています。全体的な焼成はやや甘く、体部下半に風化が認められます。口縁端部にわずかに欠けが認められるものの、ほぼ完全な形を留める大型はそうは、県内では例が少なく大変貴重な資料です。
※「はそう」は環境依存文字のため、置き換えています。正式表記は本紙をご覧ください。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU