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歴史と未来の架橋(21)

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兵庫県上郡町

■コウノトリ
現在、上郡町にはコウノトリが飛来しています。
コウノトリは国の特別天然記念物に指定されており、成鳥は翼を広げると約2mの大きさになる大型の鳥類です。羽毛は大半が白色ですが、風切羽など一部の羽は黒色です。食性は、魚類やカエル、ヘビ、ザリガニ、昆虫などを捕食する肉食の鳥類です。
かつては田園近隣のアカマツなどの高木の頂部に営巣していましたが、圃場(ほじょう)整備などで田園内の高木が消滅するなど生息環境が奪われ、戦後の食糧難時代に乱獲されたこともあり、1971年には国内の野生コウノトリは絶滅してしまいました。
その後、海外から譲渡された個体や国内に飛来した個体などから、徐々に個体数を増やし現在に至っています。
町内にコウノトリが飛来するようになったのは平成20年からで、すでに16年が経過していますが、令和6年3月15日に初めて町内での営巣が確認されました。
残念ながら電柱上での営巣だったため、電気の安定供給やコウノトリの感電を防止するために、やむなく産卵前に巣を撤去することになってしまいました。
しかし、これを契機に住民の方々が「上郡町でコウノトリを育む会」を結成し、人工巣塔の建設に向けてクラウドファンディングを開始、また寄付金を募り、専門家の指導を仰ぎながら、令和6年11月25日に町内で初めて人工巣塔が中野に建設されました。
この人工巣塔で営巣・産卵・孵化が確認されれば、いずれも西播磨地域初の出来事です。コウノトリは神経質な鳥ですので、観察する際は150mほど離れた場所から、静かに温かく見守りましょう。かわいい雛の誕生を皆さまも楽しみにして見守ってください。

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