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兵庫県内で53年ぶりに発見!ニシキキンカメムシ

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兵庫県佐用町

◆「生きた宝石」と言われるほど美しいガイダ※
ニシキキンカメムシ

・カメムシ目キンカメムシ科
体長16~20ミリ。幼虫はツゲの樹液を吸って成長する。植物の葉裏などで越冬し、翌春に成虫になる。主に、ツゲが自生する石灰岩地層の場所に見られ、全国でも生息地は限られている。

※「ガイダ」はどこまで通じる?!
佐用町では、昔からカメムシを「ガイダ」と呼びますよね。しかし、この呼び方は、主に兵庫県~岡山県の山間部で呼ばれる名前で、他の地域では通じないかもしれません。

名前を聞いただけで、ガムテープやペットボトルで駆除を考えてしまうかもしれない私たちの天敵「カメムシ」ですが、この虫には少し見とれてしまうかもしれません。
そのカメムシの名前は『ニシキキンカメムシ』。兵庫県では1966年に上郡町、1969年に西宮市で発見されて以来、ずっと見つかっていませんでした。しかし、昨年5月に町昆虫館のスタッフの末宗安之(すえむねやすし)さん(岡山県美作市)が、町内でニシキキンカメムシの成虫を発見しました。
末宗さんは、友人から岡山県西部産のニシキキンカメムシの卵を譲り受けることがあり、孵化した幼虫を育てるには、髪をとく櫛(くし)の原料となる「ホンツゲ」が必要ということを知りました。そこで、通信販売でホンツゲを購入した末宗さんですが、すぐに枯れてしまい、うまく飼育できません。どうしようかと悩んでいたところ、ある日、昆虫館のスタッフから「ホンツゲなら町内にあるよ」とアドバイスをもらいました。早速現地に向かったところ、自生しているホンツゲを確認。そして数か月後、そこで野生の成虫を発見することができました。
末宗さんは「ニシキキンカメムシは、特殊な自然環境にしか生息しないとても珍しい昆虫。こんな昆虫が佐用町にいることを誇りに思ってほしい」と発見を喜びました。

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