4年に一度行われる「平松武者踊り」が、コロナ禍の中止を経て8年ぶりに行われました。担い手不足で開催が危ぶまれるなか、若い世代8人が結集。歌舞伎役者の隈くま取りのような化粧を施し、武士や鬼の衣装で着飾った踊り手が、約2か月練習した躍動感ある舞を披露し、観衆を魅了しました。
平松集落に伝わる武者踊りは、忠臣蔵などの歌舞伎の演目を踊りに仕組んだもので、江戸時代から踊り継がれています。昔は初盆の家や広い庭のある家で、近年は同集落内の吾勝(あかつ)神社で4年に一度踊られてきました。
しかし、これまで集落の誇りとして踊り継がれてきた武者踊りも、4年前はコロナ禍や担い手不足の影響で開催ができず、存続の危機を迎えていました。そこで立ち上がったのは「平松武者踊り保存会」。同保存会は、「集落の伝統と誇りを守らなければ」と、昨年から復活に向けて動き出し、開催に至ることができました。
理想とされる踊り手の人数は21人と言われますが、今年集まったのは8人。以前のように神社で踊ることはできなかったものの、同集落内の集会所で100人を超える観衆を魅了しました。
同保存会の春名時和会長(平松)は「伝統を守ることができて、ほっとした。この火を絶やさないためにも、踊り手がいれば4年に一度と言わず、毎年開催できれば」と、熱く意気込みました。
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