今月の特集「誰もが自分らしく」を担当しました。性の多様性を尊重しようと一口に言っても捉え方はさまざまです。自分の不見識と向き合い、悩みながら特集を制作しました。そんなとき偶然ある小説を読みました。58歳の男性と32歳の女性が記憶を入れ換えるという話でした。主人公は男性の心のまま、母親として育児に奮闘します。自身の内にある男性と女性に戸惑い、さらに母性を自覚していく元おじさんの姿に、生きていくのに重要なのは性の違いではなく個々人に備わる人間性であると思いました。虚構の小説から性差を考える一つのヒントをもらった気がします。(ど)
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