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自治体の皆さまへ

あったかは~と通信 Vol.16

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兵庫県多可町

■地域共生と織錦在郷(しょっきんざいきょう)
日本のペスタロッチ(近代教育の父)と呼ぼれた豊岡市の教員東井義雄(とういよしお)さん(H3年没)の著書「村を育てる学力」は、ふるさとを愛し、ふるさとで頑張る子どもを育てることをめざすものでしたが、高度成長期には多くの子どもたちが都会に出て行きました。それでも、どこで暮らしてもふるさとを忘れることのない子どもであってほしいと教壇に立ちました。先生には、村を捨てさせる教育を進めているのではという自責の念が離れなかったそうです。
都会に出て成功しふるさとに帰還すると、故郷に錦を飾る「衣錦還郷(いきんかんきょう)」と周りは賞賛します。その一方で、地元で頑張る人をどれだけ評価してきたでしょうか。元神戸新聞社論説委員長の中元孝迪(たかみち)さんは、故郷に在って錦を織る「織錦在郷(しょっきんざいきょう)」と、錦を飾る人と変わらない評価こそがまちづくりだと提起しました。その言葉は旧中町のまちづくりから県内に広まり、多くの共感を得ました。
地域共生推進協議会では、地域局の改編に伴う新しい地域コミュニティづくりの準備のため、20歳から40歳代の若者を対象に、小規模座談会を開き説明に回っています。消防団を楽しむ子育て世代は、「帰ってきたくなるには中途半端ではあかん。徹底的な子育て支援策を」と明快。言葉数は少なめですが、消防、子育て、町への思いなどを語ってくれます。時には目から鱗(うろこ)のことも。今後の協力も約束してくれています。まさに故郷に在って錦を織る若者たちです。
今まで、この世代とどれだけ話し合ってきたのかと自省しながら、もっともっとこの世代に向き合いたいと足を運んでいます。

問合先:総務課(地域共生社会づくり推進担当)
【電話】32-2382

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