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特集 消防団が消えないために(1)

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兵庫県多可町

地域防災の要として、これまで地域の安心・安全を守り、地域に根ざした活動を行ってきた消防団。
しかし近年は、少子化による団員数の減少や団員の高年齢化、働き方の変化による昼間団員の不在など、消防団を取り巻く情勢は大きく変化しています。
それにともない、団員や家族への負担も大きくなり、若い世代の消防離れがさらに進むなど、負の連鎖が起こっていることも否めません。
消防団存続のために、時代に合わせて変化することが求められています。
多可町消防団でも、令和2年度から、『前向きな改革』として消防団の体制整備を進めています。

■現在の消防団構成
団員数:882人(令和5年11月現在)

◇基本団員(現役団員)
有事の際の出動に加え、平時における点検や訓練、団内の活動を行う団員
+
◇機能別団員(応援団員) 令和3年度から新しく創設
平時の活動参加はなく、有事の際の出動などを主とし、年に1回、訓練または機械取扱講習などに参加する団員

「消防団改革進めています!」多可町消防団 山本和樹団長

▽機能別団員(本部付き)
令和3年度から新しく創設
◇火災予防・広報団員(女性部)
住民に対しての防火啓発活動、学校・地域での講習会、PR活動などを行う。
◇役場職員団員(役場部)
平日昼間の火災に出動。出動範囲は町内全域として、先行到着部隊の補佐を行う。地元部所属職員は対象外。
◇山林捜索協力団員(山林捜索協力部)
山林の地理などに精通した北はりま森林組合の職員で構成し、山林捜索時に応援部隊として出動する。
◇危機管理アドバイザー・指導者団員(指導部)
消防署員OBや地域防災の有識者で構成。団員への指導や講習を行う。
+
◇協力企業応援隊(地元企業との連携)
平日昼間の火災に対する早期対応が困難になってきている地域の、消防力確保のために地元企業に勤務する消防団員が有事の際に出動する。

■消防団は操法だけじゃない!日々の活動あれこれ
消防団って、操法して集まって…というイメージがあるかもしれません。
が!実は、訓練や点検、地域の災害対応など、日々地域の皆さんの安全安心を守るための活動が大半を占めています。今回はその活動を紹介します。

▽実践訓練(春季・秋季)
年2回、分団ごとに実践訓練を行っています。
地域ごとの水利の確認や機械器具の扱い、部の連携などを訓練します。

▽水防訓練
大雨などによる水害に備え、土嚢の作り方や積み方などを確認します。

▽地域防災活動
集落の防災マップの作成などに参加し、地域の人たちと交流する中で、地域防災の向上に努めています。(写真は中安田)

▽除雪活動
積雪時には、除雪活動を行い、地域の人たちの生活を守ります。(写真は加美区北部)

▽月例活動・地域見守り
月1回、見守りを兼ねて集落内の家庭を訪問し、はんこを押す判付きという活動などがあります。(写真は西山)
防災無線の電池交換も実施

▽災害対応出動
今年8月14日の台風7号の影響で、国道427号が山からの鉄砲水で浸水。地元消防団と集落役員が合同で対処しました。(左上:鳥羽)
翌週8月23日には、ゲリラ豪雨によりしあわせ荘の向かいの山から土砂が施設に流れ込み、地元消防団と集落役員が連携して土砂の撤去などを行いました。(左下・右:鍛冶屋)

「この他にも、町防災訓練への参加、年末警戒、防火水槽の掃除やホース点検、地域巡回などの活動を行っています。」

※写真は、本紙をご覧ください。

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