■4年ぶりの操法大会 ここが変わった!
主な変更点:
1 区大会の廃止
2 3年に1回の順番出場
3 練習期間の縮小
4 協調動作の廃止等による操法の簡略化
・待機線・集合線の廃止
・指揮者の開始・終了報告は朝礼台まで走らず、定位で審査班長に報告
・審査範囲は、指揮者の「操作はじめ」の号令から解散までなど
▽区大会の廃止と3年に1回の順番制の導入
これまでは、各区大会を行い、その上位隊が町大会に出場していましたが、団員の負担軽減を目的に、区大会を廃止しました。
また、3年に1回の出場となるようローテーションを組み、出場回数を減らしました。
単独の部での出場が難しい場合は、集落の垣根を越えた合同での出場も可能とし、その場合は、3年のローテーションに関係なく、出場した年度を1回とすることができるとしました。
なお、全国へ続く上位大会が2年に1回開催されることから、希望する部については、出場該当年度以外でも出場を認めるとしています。
▽練習期間の縮小
大会に向けての練習期間が長期間となり、団員および家族の負担が大きいことから、練習開始の解禁日を、大会日の1カ月前からとしました。
▽協調動作などの廃止
令和4年度に、全国消防操法大会操法実技の見直しが行われ、実際の有事での必要性などを考慮し、協調動作よりも、個々の安全確実動作を重要視し、より実践的な操法に変更されました。多可町においても、その取り組みを今年度の大会から適用しました。
◆令和5年度優勝部のリアルをインタビュー!
4年ぶりの操法大会となった今年度は、3年に1回の順番制に変更となって初めての大会でした。
今回の大会では、新しい合同部での出場や、これまで団員不足から操法大会を辞退していた部が10数年ぶりに出場するなど、さまざまな変化がありました。
そんな中、小型ポンプの部では、赤坂部・俵田部・仕出原部の合同チームが優勝、ポンプ車の部は寺内部が優勝しました。
今回の特集に向け、それぞれの優勝部にインタビューを行い、操法大会や消防団活動についての本音を聞きました。
▽小型ポンプの部優勝 赤坂部・俵田部・仕出原部
・初めての3部合同
実質どの部も団員が5人くらいしかいない。操法するにも負担が大きいから、合同でしないかと声をかけました。
今年出たらあと2年は出なくていいし、じゃあ一緒にやろう、と。
・練習は2回
正直、誰も何年も操法大会に出場していてどのパートも全部やってきているから、動作が体に染みついています。
練習なんかしなくてもやれる。3年に1回になったのはうれしいけど、本音を言うと、3年に1回するくらいなら、やらんほうがいいんちゃうかなとも思います。もっと実際に火を消す練習をせなあかんと。操法大会じゃない別の方法があるんじゃないかとは思います。
・部の存続に不安
団員全員40歳以上、若い世代も入らない。どんどん存続が難しい部が出てくると思います。実質団員ゼロの部だって絶対出てくる。これから消防団の存続はどうなっていくんだろうと不安が大きいです。消防団の必要性もわかるけど、若い子は消防が嫌だから町外に出たりする。部を存続させるために、僕たちが頭下げてまわるのも納得いかないし、責任が重いです。
今までに比べたら活動は楽になりましたが、課題は山積みです。
▽ポンプ車の部優勝 寺内部
・3年のブランクは大きかった
3年に1回の出場は、正直嬉しかったです。でもコロナ禍で4年ぶりの操法大会は、やっぱり全然覚えていなくてこんがらがりました。
練習期間が少なかったな、というのはありました。経験者ばかりなのでなんとかなったけど、初めての団員がいたら難しかったかも。
それでも、これまで練習に時間をとられていたことを思うと、今年から期間が短くなって良かったなとは思います。
・家族の理解はありがたい
家族は理解してくれて、いってらっしゃいと送り出してくれます。子どもが小さい団員もいるので、練習の時間帯はご飯とかお風呂とか大変な時間帯でもあるので、早く帰ってきて欲しいな、ていうのは思っているとは思います。
・定期的に確認しないと忘れる
日頃の消防団活動は、月1回です。昔ほど体育会系ではなくて、みんなでワイワイやってます。
火事で出動したときに、水利の位置とか団員の動線などを確認しておくことで、いざというときに動けるようにすることが大事なので、操法で実際に機具を扱うことも大切だと思います。特に若い団員は分からないことも多いので、定期的な確認は必要だと思っています。
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