文字サイズ
自治体の皆さまへ

キラリ☆輝く 多可人-Vol.208-

56/58

兵庫県多可町

■笑福亭鶴瓶に憧れて落語家に 笑福亭瓶二(へいじ)さん(本名 後藤純二さん)
◇また呼んでください 瓶二さん、出番ですって(そしたら多可町に帰る電車賃が浮くんです笑)
「板前のバイト中に、目の前を鶴瓶がランニングしてましてん。何も考えんと飛び出して追いかけたね。そしたら鶴瓶が僕を見て逃げたんですよ。そらせやね、僕、手に包丁持ってましてん。」
会場中にわーっと笑い声が響く。多可町出身の落語家・笑福亭瓶二さん、もとい後藤純二さんが、今年の2月、地元多可町で公演を行いました。
「高校時代に笑福亭鶴瓶をテレビで見て、この人の側におりたい、学びたいと思ったんです。なんとか弟子になるために上京しました。」
地元を飛び出し、鶴瓶さんを追いかけた純二さん。何度も何度も弟子にして欲しいと頼み込み、純二さんの熱意に負けた鶴瓶さんがとうとう折れて弟子入り。でもその時点では、落語家になるという発想は全くありませんでした。
「落語なんか聞いたこともなくてね。でも鶴瓶が舞台にあがるとき、後ろからその背中を見ていると、めちゃくちゃかっこよかった。」
誰もが無理だと言った夢を執念で叶えた純二さん。鶴瓶さんのそばにいたい、その思いだけで落語家の道へ飛び込み、今も走り続けています。
「無理って思ったら何もできない。やってみないとわからないし、やってみて無理やと思ったら辞めたらいい。」
故郷での公演には、同級生も駆けつけ再会を喜び合いました。
「多可町を出てからの人生のほうが長いけど、多可町のほうが思いが濃い。ここで遊んだな、ここで喧嘩したなとか。ここ振られたとこや、とかね。」
多可町が好き、それでも、ふるさとへは帰れない。
「落語は終わりがない。よし、うけた!と思っても、違う場所では思いっきりすべる。それの繰り返し。お客さんは大事なお金を払って来てくれるからちゃんと考えて仕事しないと。もっと有名になって師匠に恩返しがしたい。」
笑いの世界で生きる。その背中を、ふるさとから見つめ続けたい。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU