■感謝の手紙
朝日新聞の投稿記事を要約し、引用させていただく。
『仕事中に、県外の大学へ通う長男から突然届いたLINE。長男は、今年の春から手打ちそばの人気店で働いている。
「バイト先で頭を切って病院に行きます。」
私は動揺したが、追加の連絡では、不注意で頭を角にぶつけて出血し、店の奥様がすぐに車で病院に連れて行ってくれ、幸い軽い切り傷で、縫合してもらえたという。ご夫婦でされているお店で、一番繁盛するお昼時に迷惑をかけ、親切にしていただいた。
心ばかりのお礼のお菓子を贈ると、すぐに、美しい文字の手紙が届いた。その中には、「たくさんある求人の中から、当店を選んで来ていただき本当に感謝しています。」「明るくてきぱきと働いてくれて、大切な存在です。」と!
長男を思いやる内容が綴られていて、夫に読み上げながら涙があふれた。
なんて謙虚で、素敵なご夫婦なんだろう。離れて生活していると心配ばかりだが、そんなご夫婦が長男のそばにいることに、気持ちが少し軽くなった。大学での勉強も大切だけど、良い出会いは人を成長させる。こちらこそ、我が子と出会っていただきありがとうございます。』
離れて生活する子に対する親の心配と、その子が新たな環境で良い出会いを経て成長していく様子が伺える。
そして、店の夫婦が親身になってサポートし、病院に連れて行ってくれたこと、まさに働く個人が安心感を感じ、人権が尊重される環境なのだろう。
また、ご夫婦とのやり取り、働き手と主との良好なコミュニケーションはすばらしい。
手紙の中で「明るくてきぱきと働いてくれて、大切な存在です」と、働く個人の存在とその貢献が尊重され、ほめていただくことは自己肯定感を高めるもとである。
心の温もりが絆をつむいでいる。
問合先:人権啓発推進室
【電話】32-1389
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