■整形外科専門医の独語つれづれ
多可赤十字病院 整形外科部長 呉 玉彬(ご ぎょくひん)
Guten Tag(グーテンターク:ドイツ語で“こんにちは)、皆さん。多可赤十字病院整形外科担当の呉 玉彬(ご ぎょくひん)です。東京で生まれ神戸で育ち、この3月で還暦を迎える辰年生まれの年男です。ここ多可赤十字病院に赴任してこの3月末で2年半となります。外来は、(月)~(金)9:00~11:30で診察しており、(水)は予約診(予約の方のみの診察、初診の方は他の曜日にお越しください)です。当初、「外来毎日するの??」とびっくりしました。というのも、それまで毎日の外来診察は20年間経験がなかったからです。比較的若かりし頃は毎日外来診察の経験がありましたが、それも体力のある頃の話で、50後半の年齢で、手術もあり、病棟回診もある中では、結構きついです。そこで、赴任半年の頃、週半ばの水曜日の外来をなしにしてもらえないかと病院に相談しました。結局は(水)予約診ということで落ち着きました。またその頃、手術は当院ではしないことになりました。自称God Hand(Go(呉) Handだけかも)で、自分でできる範囲の手術はハイレベルでこなす自信がありましたが、さまざまなリスクを鑑み、メスを置くことにしました。そこで、毎日の午前外来と午後の病棟回診で今日に至っております。
整形外科は、骨・関節・靭帯・筋肉・脊椎脊髄・手足の神経の疾患を扱います。けが、頚部痛、腰痛、手足のしびれ、関節痛などの症状があれば、気軽に受診してください。
ところで、医学ではドイツ語がよく使われます。カルテ、クランケ(患者)、マーゲン(胃)、これらはすべてドイツ語です。私が腰の診察で必ずカルテに記載するHTDSもドイツ語で、ハンド・テナー・ドゥリュック・シュメルツェンといい、手のひらで押した時の痛みという意味で、腰部の圧痛の有無を診ます。脊椎圧迫骨折では、ほぼ100%HTDS(+)です。最後に質問を一つ、医学でよく使われるドイツ語のGWはどういう意味でしょうか?「Golden Week」素晴らしい、ですが、これは英語で、答えはガーゼヴェクセルンで『ガーゼ交換』の意味です。
Auf Wiedersehen(アウフ ヴィーダーゼーン:独語で“さようなら”)
問合せ:多可赤十字病院
【電話】32-1223(代表)
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