ふれあい

34／56

■芽吹きの季節
いよいよ5月が始まります。
山々の木々が一気に芽吹き、あらゆるものの生命の躍動が感じられる季節です。
一方街では、大型連休ということで、帰省ラッシュや観光名所の混雑ぶりがイメージされます。コロナ禍が嘘であったかのような賑わいが至るところで復活しているニュースを見ると、すごいなと思う反面、本当に大丈夫?といった複雑な感じがしないでもありません。
観光名所に限らず、大小さまざまなイベントがあらゆるところで復活、もしくは新たに開催されており、どれもが活況を呈しています。親子連れや老若男女のカップル、グループなど、あらゆる年齢層の人たちが訪れ楽しんでいます。多可町内でもマルシェや日本酒などのイベントが開催されていますが、特筆すべきは、出店者の多様化でしょう。それぞれこだわりの有機野菜や米粉のパン、マフィンなどの食べ物を提供しているお店が増えつつあります。値段は少々高価であっても、そういうものに価値を見いだして買っていく人も多いと聞きます。
安くて良いものを求めるのが人の常でしたが、「良いもの」の定義が人によって多様化しつつあります。中身が実際何の成分でできているのか、本当にそれは自分の身体に合っているかなどについて意識の高い消費者が増えつつあるということです。
もちろん一方では、「そんなことを気にしていたら、何も食べられへん、自分は大丈夫」と言う人たちも多数おられます。
しかし、個人に合った選択肢やその提供者が増えてきつつある状況、環境はとても大切なことと言えます。自分の身体や心の中へ入れるもので人は形成されるわけですから、自分の物差しで吟味して、本当に一人一人にとって「良いもの」をしっかり見極め、選択できる時代が到来していると言えます。
この自然の営みや人間の成長など、希望と活力を感じさせる新芽の時期に、改めて自分にとって「良いもの」について考えてはどうでしょうか。

問合先：人権啓発推進室
【電話】32-1389