広報たいし9月号と10月号では、将来の事業運営費用の見通しや水道料金の水準、経営状況などについてお伝えしました。今回は、水道料金改定の必要性や考え方などについてお知らせします。
持続可能で安定した水道事業を営む上で、水道料金は3年間から5年間程度の算定期間における対象経費(総括原価※)を賄えるように設定することが必要とされています。
※総括原価とは、「営業費用」+「支払利息」+「施設などの計画的な改修・更新に必要となる費用」を指します。
太子町の今後5年間の総括原価の総額は、約3,350百万円(1年あたり約670百万円)と見込まれます。それに対して、水道料金収入などの総額は約1,770百万円(1年あたり約350百万円)となり、不足する資金を料金改定により確保する必要が生じています。
◆今後5年間(令和7年度から令和11年度まで)における1年あたりの総括原価と料金収入
▽費用 約670百万円
・借入金の支払利息 約13百万円
・運営経費(電気代など) 約88百万円
・水道施設などの維持管理費 約182百万円
・人件費 約69百万円
・県からの受水費他 約68百万円
・減価償却費など 約250百万円
▽収益 約350百万円
・水道料金など 約350百万円
費用に対する収益の不足額 約320百万円
↓
収益改善見込 約128百万円(不足額の40%)
上記の見通しや経営状況、災害対策などの必要性を踏まえた水道料金のあり方について、太子町行財政審議会に諮問し、審議の結果、総括原価の不足分の40%を料金改定により賄うことが適当である旨、以下の意見を付して答申を受けました。(行財政審議会の審議内容は、町ホームページをご覧ください。)
◆答申(意見部分)
・水道事業の効率的な運営と経費の節減に向け、最大限努力すること。
・災害に強い安心・安全な水道水の供給ができるよう、施設や管路の適正な管理・更新に努めること。
・物価・金利などの動向に応じて経営を見通し、世代間で公平な費用負担となるよう、定期的な水道料金改定の検討を行うこと。
・水道料金の改定に当たっては、広報やホームページなどで分かりやすく周知するなど、利用者の理解を得るよう努めること。
今後、この答申を踏まえた水道料金の改定に向けて手続きを進め、正式に改定が決定した場合は、その詳細についてお知らせします。皆様のご理解をお願いいたします。
問い合わせ:上下水道事業所
【電話】277-3241
<この記事についてアンケートにご協力ください。>