◆HYOGOヒューマンライツ作品コンテスト
兵庫県では、人権の尊重が文化として定着している社会をめざし、毎年、人権に関する文芸作品(のじぎく文芸賞)を募集しています。今年度からは、「HYOGOヒューマンライツ作品コンテスト」に名称が変わり、文芸部門に加え、動画・イラスト作品も募集し、引き続き人権啓発に努めています
今回、糸井在住の黒田紀子さんが、詩分野において佳作を受賞されました。黒田さんは元小学校教諭で、現在は、太子町民主化推進協議会の助言者や作文教室の講師を務められています。受賞された作品を紹介します。
「想像力のない翼は自由な空を飛べない」
あなたが、相手の顔も見ないで
相手の事もよく知らないで
打つパソコンの文字に
スマホの文字に
どんな言葉の刃が潜んでいるのか
想像したことがあるだろうか
ただ、おもしろ半分で流した言葉
軽い気持ちで、いいねをおした
この一瞬の行動が
どれほど多くの人の心に
重い荷物を背負わせたか
命を縮める苦しみを与えたか
想像する力があれば
わかるはず
人は、考え想像することができる
これを言ったら
どんな気持ちになるか
どんなことをされたら
生きる気力が失せるか
知らない相手なら
何を言ってもかまわない
自分の心が痛まないなら
何をしてもかまわない
こんなことがあっていいはずはない
人が自由に生きるためには
想像力が必要だ
相手を思う想像力
相手の事を考える想像力
想像力のない翼では
自由な空は飛べない
言葉には、勇気を与える力がある
言葉には、心を傷つける刃がある
どんな言葉を選ぶのか
それは、あなたの想像力にかかっている
ネット社会の匿名性による暴力や言葉の力について考えるきっかけになればと思います。
問合せ:社会教育課
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