公立宍粟総合病院の玄関口。
青いエプロンをつけ、出迎えてくれる人たちがいます。
来院者のサポート役を担うボランティアの会「めいちゃん」。
患者さん一人ひとりに声をかけ、みんなに安心して来院してもらえるよう、“真心”込めた活動をしています。
■会長の長田俊之(おさだとしゆき)さんに聞く
▽どんな活動をしていますか?
足の不自由な患者さんが病院玄関まで車で来られたとき、ご家族と一緒に車から降りるサポートをしたり、玄関から車いすを押して診療科まで同行したりしています。現在、16名が在籍中で、平均年齢はだいたい70代前半くらいです。平日の9時から11時まで、基本的に1日2人体制でシフトを組み、活動しています。月に1回、情報共有などをするために定例会も行っています。
▽「めいちゃん」の由来は?
平成22年5月に会が発足したことから、5月の英語「May(メイ)」と、病院に関係の深い「命(めい)」をかけた名前になっています。
▽やりがいを感じるのは、どんなときですか?
患者さんから「ありがとう」と言ってもらえたときです。「次もがんばろう」という気持ちになりますね。病院のスタッフさんからの「ありがとう」も励みになります。
▽コロナ禍での活動は?
約3年間、活動できませんでした。「もうやめてもたん?」との声が患者さんからあったことを聞いていたので、ずっと気にはなっていたんです。コロナが5類に移行し、この9月からようやく再開できました。患者さんから「久しぶり」と言われたときは嬉しかったです。休止中にメンバーの高齢化も進み、人数が27人から16人まで減ってしまったので、人員確保が今後の課題です。
▽これからの活動に向けてひと言
患者さんは不安な気持ちで来られていると思うので、明るい声でコミュニケーションをとりながら、安心してもらえる活動を続けたいです。新病院でもサポートができるようにメンバーを一人でも多く増やし、みんなで協力して病院を支えていきたいと思います。
「おはようございます」
「おだいじに」
「気をつけて」
『ありがとう』
○活動のひとコマ
※詳しくは本紙をご覧ください。
■めいちゃんは“病院の顔”
宍粟総合病院 立花看護部長
新型コロナが5類に引き下げられ、そろそろ活動を再開していただけるかなと思っていたところに、めいちゃんの方から「楽しみにしているので、いつからでも再開しますよ」と連絡をいただき、本当にありがたかったです。トレードマークの青いエプロンを身につけ、患者さんを温かく迎えてくださり、歩行や車いすの介助、院内の案内などを担ってくれる姿に元気をいただいています。患者さんのご家族からも「やっと安心して病院に行けるようになった」と言われ、地域の皆さんが病院を支えてくださっていると実感しました。めいちゃんは、まさに“総合病院の顔”です。
問合せ:【電話】62-2410【FAX】62-2567
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