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地域を守るための医療と公立宍粟総合病院の役割 Part2

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兵庫県宍粟市

地域包括ケアシステムの柱の一つである「医療」。公立宍粟総合病院では、市民が住み慣れた地域で生きがいを持ち、安心して暮らせるよう、市内の開業医などと“連携”した地域医療を提供しています。また、大学の医学部とも“連携”し、医学生向けの医療セミナーを受け入れるなど、将来を担う若手医療者の育成にも力を入れています。
先月号に続き、総合病院の役割や取り組みを紹介します。

■キーワードは『連携』
◆開業医などと地域包括ケアにおける連携体制を構築
総合病院は、地域の基幹病院として、急性期機能病床と回復期機能病床(地域包括ケア病棟)を設置しています。病気やケガの進行状況にあわせて、専門医療機関への紹介と逆紹介、リハビリテーションや在宅復帰に向けた調整を行うなど、地域包括ケアシステムの一端を担っています。医療・介護難民を出さないために、市内においては開業医だけでなく、介護サービス事業所など地域の専門職と“連携”し、在宅医療の支援に向けた医療と介護の一体的な地域連携体制を構築しています。

▽地域包括ケアシステムにおける連携体制イメージ

◆感染症への対応
コロナ禍では、感染患者専用病棟を設置し、患者の受け入れを行ってきました。5類引き下げ後も、病棟の一部で感染患者の受け入れを継続しています。感染症対策としては、標準予防策※1および感染経路別予防策※2を徹底し、安全・安心な医療を提供しています。引き続き万全の体制で、感染症への対応に備えます。

※1 すべての血液、体液、分泌物(痰(たん)など)、嘔吐(おうと)物、排泄物、創傷皮膚、粘膜等は感染源となり、感染する危険性があるものとして取り扱うこと。
※2 空気感染隔離予防策、飛沫感染予防策、接触感染予防策

■宍粟で働く医師確保へ 医学生向け医療セミナーを受け入れ
総合病院では、医学部卒業後、地域医療に従事する県養成医学生らを対象とした「地域医療夏季セミナー」(神戸大学大学院医学研究科地域医療教育学部門主催)を毎年受け入れています。今年度も8月に開催され、神戸大学11人、兵庫医科大学1人、岡山大学1人、鳥取大学1人の計14人が参加し、総合病院の若手医師との交流のほか、市民ボランティア団体との意見交換や市北部の診療所見学などを行いました。宍粟市で勤務する医師の確保にもつながる取り組みとして、今後も受け入れを継続します。

▽参加学生らの声
・宍粟は将来の勤務地としても考えている地域なので、さらに詳しく知っていけたらと思う。
・先輩養成医と交流したことで、自分の将来がイメージできた。
・地域の方々がどのような医師を求めているかを実際に聞くことができ、とてもいい機会になった。

■院長から市民の皆さんへ
宍粟市は安心して子どもを産み育てられるまちでなければなりません。地域の雇用を守るため、住民の流出を防ぐため、このまちを守るためにも病院は必要です。

われわれは、地域にとってどうしても必要な医療を守ります。
われわれは、地域医療の将来を担う若手医療者を地域で育てます。
われわれは、これからもずっと頑張り続けます。

皆さまのご理解と温かいご支援をお願いします。

宍粟総合病院
院長 佐竹信祐

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