今年1月に市民や地域の代表などで構成する「宍粟市ごみ収集等手数料あり方検討委員会」から提出された意見書を踏まえ、ごみ袋の料金(ごみ収集等手数料)の見直しを検討しています。今月は、見直しの必要性について、ごみ処理にかかる費用とごみ収集等手数料の現状から考えます。
◆ごみ処理費用と手数料(金額はR4年度実績)
[収集運搬費2.6億円]+[にしはりまクリーンセンター分担金5.1億円]+[最終処分場費0.2億円]
↓
○処理費用 7.9億円
○手数料 0.3億円
■ごみ処理費用と手数料の現状
令和4年度の宍粟市のごみ処理にかかった費用は約8億円で、5年前から約1.7億円増となっています。ごみの量は減少傾向にあるものの、物価高や人件費の上昇などで費用が高くなっている状況です。一方でごみ収集等手数料による収入は毎年0.3億円程度。リサイクルできる資源物の売却収入は増えてきているものの0.2億円ほどで、費用の多くは一般財源(税金等)で負担しています。
■ごみ処理費用の内容は
ごみ処理費用は大きく3つに分かれます。いずれもエネルギーコストや人件費の上昇で今後も費用の高騰が懸念されます。
(1)収集運搬費(R4実績2.6億円)
市内に1152箇所あるごみステーションでごみを回収し、ごみ処理施設まで運搬する費用。主に人件費や車両にかかる費用です。
(2)にしはりまクリーンセンター分担金(R4実績5.1億円)
ごみ処理施設「にしはりまクリーンセンター」の維持管理費用を共同利用する上郡町、佐用町、たつの市(新宮町)とごみの搬入量で按分した費用。人件費や燃料代のほか、施設整備時の借入金の返済や毎年の修繕なども含みます。
(3)最終処分場費(R4実績0.2億円)
にしはりまクリーンセンターで処分しきれないガラスや陶磁器のくずなどを最終的に埋め立て処理するための費用です。
■ごみ処理体制の維持へ
左のグラフのとおり、ごみ処理費用に対する一般財源の負担は増え続けています。ごみ収集等手数料は、ごみ処理体制を維持するための収入確保とともに、ごみを出す量に応じた負担を求めることで、公平性の確保やごみを減らす意識の向上にもつながっています。今後もごみ処理費用の高騰が見込まれる中で、費用の削減はもちろんですが、この手数料がいつまでも同じままでいいのかを考える時期にきています。
◇一般財源負担額の推移を表すグラフ
問合せ:生活衛生課
【電話】63-3506
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