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【特集】第25回宝塚映画祭~映画の都タカラヅカ~(1)

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兵庫県宝塚市

■宝塚映画祭

宝塚市と映画の歴史を次世代へ継承するため、宝塚映画製作所で製作された作品の発掘と上映を行う宝塚映画祭。
25回目を迎える今回は、宝塚映画製作所で製作された6作品に加え、市制70周年を記念し、1954年に製作された4作品などを上映します。
その見どころや映画祭を始めたきっかけなどを、宝塚市大使でもある実行委員長の河内さんに伺いました。

◆INTERVIEW
宝塚映画祭 実行委員長
河内(かわうち)厚郎さん

◇映画祭を始めたきっかけ
幼少の頃から、映画館だけでなくロケ現場も見に行くほど宝塚映画が好きでした。当時は市内各所で撮影が行われたり、市民がエキストラとして宝塚映画に出演するなど、まち全体で映画産業を盛り上げていたように思います。そんな中、宝塚映画製作所が映画製作の中止を発表した時は本当に残念で、いつか映画製作が再開されるきっかけとなるように、宝塚で映画祭を開催できればと強く思っていました。

◇宝塚映画の特徴
東宝や松竹など5つの映画製作会社は、監督や俳優の引き抜きを行わないという「五社協定」を結んでいましたが、宝塚映画製作所はこれに加わっていなかったため、さまざまな監督・俳優が出演することができました。また、作品の雰囲気も、重たいテーマでもどこか明るさがあり、関西ならではの独自の世界観を創りあげていました。

◇今回の見どころ
いずれも名作や佳作を取りそろえていますが、中でも今回は、これまであまり扱ってこなかった時代劇の作品を上映します。時代劇の3大スター、嵐寛寿郎、大河内傅次郎(おおこうちでんじろう)、月形龍之介が共演を果たした「岩見重太郎 決戦天の橋立(※)」は必見です。
(※)本紙表紙の作品

■今年の上映作品を一部ご紹介します!
◆市制70周年記念
~1954年に製作された映画の特集~
◇『二十四の瞳』1954年
監督:木下惠介/松竹大船
戦前から戦後にかけて、新人女性教師と12人の小学生たちの交流を描いた日本映画史に残る不朽の名作。
主演の高峰秀子は、実は幼い頃から宝塚歌劇の大ファンで、小林一三から無試験での入学許可を得ていたものの、P.C.L映画製作所(後の東宝映画)への移籍が決まり、入学を断念した。

◇『山椒大夫』1954年
監督:溝口健二/大映京都
森鷗外の同名小説が原作。平安時代を舞台に、貴族の兄弟が奴隷として酷使される悲劇と家族の絆、自由への希求を溝口健二が描いた歴史ドラマ。ヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞を受賞。
涙なしでは語れないラストシーンは必見!

◆手塚治虫記念館30周年記念
~短編アニメと関連作品の特別上映~
◇『森の伝説 第二楽章』2014年
原案:手塚治虫/監督:手塚眞
手塚治虫の短編実験アニメ『森の伝説』の未完成だった「第二楽章」を、実子である手塚眞監督が映画化。
チャイコフスキーの交響曲第四番に合わせた美しい映像詩をぜひご覧ください。

◇手塚眞さんトークショー
日時:11月3日(祝)14時35分からの「手塚治虫記念館30周年記念特別企画」上映後
内容:テーマは「手塚治虫と映画」

◆宝塚映画名作選
~宝塚映画製作所で作られた名作たち~
◇『花のれん』1959年
監督:豊田四郎/宝塚映画
吉本興業創始者・吉本せいをモデルにした、山崎豊子の直木賞受賞作を映画化。
主演の淡島千景は元宝塚歌劇団の娘役スター。手塚治虫は彼女の大ファンで、リボンの騎士サファイアのモデルにしたともいわれている。

◆関西映画傑作選
~関西が舞台の作品を上映~
◇『女優時代』1988年
監督:大森一樹/近代映画協会
乙羽信子の自伝「どろんこ半生記」を原作に、女優・乙羽信子が宝塚音楽学校を受験しトップ娘役として人気を博すまでの姿、退団後も女優として活躍するなか、後の夫となる新藤兼人と出会い心惹かれていく様子などの半生を描いた異色作。
宝塚音楽学校(現在の宝塚文化創造館)など宝塚でも撮影敢行。

◆トークショー「宝塚と映画」
日時:11月1日(金)14時45分からの「岩見重太郎 決戦天の橋立」上映後
内容:「宝塚と仁川の物語」の著者で、関西学院大学名誉教授の小山敏夫さんと実行委員長の河内厚郎さんによるトークショー

◆懐かしの宝塚映画ポスター展
開催期間中、シネ・ピピアロビーにて展示。

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