昨年10月に宝塚市大使に就任したTHE RAMPAGE(ザ ランペイジ)の武知海青(たけちかいせい)さんと山﨑市長が対談!
宝塚で育った幼少期の思い出や、夢に向かって挑戦する心構え、宝塚の子どもたちに向けたメッセージなどを語っていただきました(文中敬称略)。
■新春特別対談
◇まずは2024年を振り返って
武知:グループとしては、アリーナツアーや東京ドームでの公演を行いました。その他にも海外での活動や東京を拠点に多方面で活動させていただき、2024年が勝負の年になったな、という印象がすごく大きいです。「必ず次の年につながる一年にしよう」というのがグループの抱負だったので、それが達成できたと思います。
市長:本当に多方面で活躍された、激動の一年でしたね。プロレスにも挑戦されたとか。
武知:はい。プロレスは2024年2月にデビューしました。個人的な活動ではありますが、グループとしても個人としても、一歩前に進んだというか。所属会社である(株)LDH JAPAN(以下、LDH)の所属アーティストの中でも、「スポーツといえば海青だよね」と言ってもらえるくらい、自分がスポーツに注力していることが浸透してきているので、もっともっと皆さんに知っていただけるようこれからも頑張りたいです。
◇幼い頃はどんなお子さんでしたか?
武知:市内のスイミングスクールで水泳を習っていて、スクールの全国大会に関西代表で出場し、メドレーリレーで優勝したこともあります。小学4年生のときには、念願のジュニアオリンピックに出場しました。
僕はもともと内気なタイプで、勝負が好きなタイプではなかったんです。だけど小さい頃からダンスコンテストや水泳の大会に出る中で、負けた時の悔しさや勝った時のうれしさなどを経験していきました。負けた時はしんどいし、勝った時はうれしい。それだったら勝ちたいな、どうしたら負けないようになるのかな、と考えるようになり、負けず嫌いになっていったのかなと思います。
市長:お話を聞いていると、勝負の結果だけを求めるのではなく、次につなげる分析をご自身でされている。それがすごいなと思います。
武知:ありがとうございます。相手がいないと勝ちも負けも存在しないので、対戦相手に敬意を払って、その上で正々堂々と勝負する。ずっとその気持ちです。
◇THE RAMPAGEのメンバーになった経緯は?
武知:2014年4月にEXILEのパフォーマーオーディションに参加し、最終選考まで残ったんですが落ちてしまって。その時、(LDH社長の)HIROさんが、新しいグループを作るので参加しないか、と誘ってくださり、オーディションを経て正式メンバーになりました。
正式メンバーになってからも下積み時代は先輩グループのサポートダンサーや裏方もしていました。でもそのおかげで、いろんな経験をさせていただきました。裏方のお仕事や大変さを知らないまま舞台に立つと表現が雑になってしまうと思うので、そうならないよう裏方の思いを踏まえて表現することを心がけています。ステージには僕一人で立ったのではなく、スタッフさんたちのおかげで立てているので、常にそれを忘れないようにしたいです。
市長:多くのスタッフ、みんなのことを思ってステージに立ってらっしゃるのが分かって、すてきだなと感じました。ファンの皆さんも武知さんのそういう誠実さを感じているんだと思います。
◇自己表現や、自信を持つために大切なことは?
武知:チャレンジ精神はすごく大切だと思っています。物事を始めると、どうしても成功するかしないかで判断してしまう。「成功しない」を経験すると、それがどんどんコンプレックスになってしまうと思いますが、「成長するかしないか」で考えると、必ず成長していると思える。「成功する・しない」にとらわれず、やってみたいことがあれば果敢にチャレンジしてほしいなと思います。
あと、自信は、実績や結果があればおのずと付いてくると思っていて、僕の場合はダンス歴が長いことが武器でした。今までやってきたことが自信につながってチャレンジできて、THE RAMPAGEになれたという結果が残った。それを糧にまたチャレンジして結果が残って、前に前に進んでいる。そんな感覚です。
市長:さまざまな経験を糧にして、その経験から次のことを考えて行動されているので、ゆるぎない土台があるような、そんな印象を受けました。
宝塚市では小学5・6年生を対象に、演出家の平田オリザさんによる演劇的手法を使ったワークショップを行っています。しゃべるのが苦手な子はしゃべらない役で参加するなど、ありのままの自分の役で、お互いを認め合おうと。そうすると、みんな解き放たれたように自分を表現できるようになる。そんな授業を取り入れています。
この授業が、武知さんがおっしゃった、表現者へ続く成功体験になったらすてきだと思います。
武知:おもしろいですね。やってみたい!僕はパフォーマー役で参加して…(笑)
市長:きっとみんな大喜びです!パフォーマーの生き方、表現の仕方を今の子どもたちにぜひ知ってもらい、ありのままの自分を出してほしいと感じています。
武知:僕は小さいころ本を読むのが苦手で、国語の授業で音読するのがすごく恥ずかしかったんです。音読はどうしても決まっているセリフにとらわれてしまうけど、自分で考えて演じられるのであれば、もっと自分を表現できるような気がする。めっちゃすてきな授業ですね。
市長:こういう授業が行われるよりも前に自分らしさを見つけて、行動されているのがすごいと思います。宝塚の子どもたちも武知さんのようになってほしいです。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>