もっとあまがさきが好きになる、さまざまなあまがさきの魅力をお届けします
■尼崎の怪談
電気やガスがまだない時代、蒸し暑い夜に怪談を聞けばゾッとして暑さを忘れると言われていました。今でも、夏の風物詩として怪談に親しんでいる人も多いのではないでしょうか。
▽尼崎の海上が舞台 義経VS平氏の亡霊
尼崎にまつわる怪談の中でも有名なのが、平氏の亡霊が源義経の船を襲ったという話です。
今から約800年前の平安時代末期のこと、平氏を滅ぼした源義経は、兄の頼朝と対立。挙兵に失敗し、西国に逃れるため尼崎の大物から船出したものの、暴風雨に襲われて船が難破してしまいます。
ここまでは当時の記録に実際に残る出来事ですが、後に平氏の亡霊が義経への復讐のために暴風雨を引き起こしたのだと言われるようになりました。能楽「船弁慶」や人形浄瑠璃・歌舞伎「義経千本桜」の筋書きに取り入れられて広く知れ渡り、江戸時代後期に流行した錦絵(多色摺(ず)りの版画)のテーマとしても好まれました。
▽暑さも忘れる!?亡霊を描いた錦絵
9月1日まで、歴史博物館で、夏の特別企画として「源義経平知盛(みなもとのよしつねたいらのとももり)ノ霊(れい)ニ逢図(あうず)」など平氏の亡霊を描いた錦絵を展示します。作品によって亡霊たちが青白い顔をしていたり、シルエットのように空に浮かんでいたりと、さまざまに描かれているのが見どころですよ。
この夏は、尼崎の海上が描かれた錦絵を鑑賞して、亡霊たちの姿や表情にヒヤッとしてみませんか?ご来館をお待ちしています!
■あまらぶクイズ
源義経は何をするために大物までやってきたのでしょう?
(1)軍勢を集めるため
(2)西国へ船出するため
(3)隠れ家を探すため
答え:(2)西国へ船出するため
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