文字サイズ
自治体の皆さまへ

〔Column〕参画と協働の芽

43/51

兵庫県川西市

■更生する人を見守り立ち直れるよう支える
川西保護区保護司会会長 澁野敏彦さん

○保護観察中の人を見守る
「罪を犯すなどして保護観察中の人の就職を支援したり、生活状況の報告を受けたり、時に家族のように、時に友人のように支えます。世話を焼きすぎると自立できなくなることもあるので、バランスが難しい」
そう話すのは川西保護区保護司会会長の澁野敏彦さん。保護司は、保護観察の対象者が再犯しないように見守り、社会の中で更生し自立できるよう手伝うことが仕事です。
対象者は、刑務所や少年院に入っていたが早期釈放になった人や、刑の執行を猶予された少年・成人など。保護観察中は、再犯しないことや健全な生活をすることが求められ、違反すると保護観察が取り消されて収監されます。

○更生する人を受け入れる社会の土壌づくり
更生しようとする人を受け入れたり、犯罪や非行をする人を生み出さない地域づくりをしたりすることも保護司の仕事。7月は社会を明るくする運動(詳しくは右下)の強化月間です。
「学生なら作文、保護者なら七夕の短冊に子育ての願いを書くことをきっかけに、更生保護について考えてほしいです。インターネットで調べればいくらでも例文が出てきますが、自分で考えたり、家族で話し合ったりすること自体が、非行に走りにくい環境をつくると思います」

○究極のボランティア
市と猪名川町で保護司の枠は48人ですが、今活動しているのは37人。保護司の確保が喫緊の課題です。大変だけどこれほど素晴らしい仕事はないと澁野さん。
「時間に余裕があり家族の理解が得られる人になってもらえたらうれしいです。ドキュメンタリーを作れるくらいさまざまな人生に出会えるし、その人生の更生に役立つ喜びは大きい。始めたころは、約束しても来ない相手に腹が立ちましたが、ある日『待ったらいいんや』と思ったんです。そういうことができない環境やったから、できなくて当たり前、これからできるようになればいい、と。無給で大変だけど、ハマったらこれほど素晴らしい仕事はない。これからも活動できる年齢の上限ギリギリまで続けていきたいですね」

◆社会を明るくする運動
同運動は、非行や犯罪の防止と更生への理解を深め、安心・安全な地域社会を築くものです。7月は全国的に運動が行われます。
市では、保護司会などが市役所玄関に七夕飾りの展示をしたり、作文コンテストを開催したりするなどさまざまな活動を行います。
更生保護の活動に理解と協力をお願いします。

問合せ:地域福祉課
【電話】072-740-1172

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU