市川町にあるゆうかり作業所(障がい福祉サービス事業所)は、知的障がいを持つ人で、一般の会社に就職することが難しい人が、地域社会の中で当たり前に暮らせるように必要な訓練をしたり、仕事をして、少しでも自立した生活を送ることを目指しています。
利用者の1人である高橋静香さん(小畑)は、作業所で勤めながら、すきま時間に大好きな絵を描いています。とても独創的でカラフルな絵が特徴的です。
今回は、そんな高橋さんの絵と作業所での日々についてインタビューしました。
◆VOICE
《絵を描く=楽しい気持ち》
小学校5年生くらいから動物の絵を色鉛筆で描いているうちに、だんだんと絵を描くことが楽しくなっていきました。マジックでまず下地を描いてから色塗りをします。基本的には思いついた動物や花が中心ですが、季節感も大事にしています。夏にはプールで動物が泳いでいる絵だったり、秋にはハロウィン仕様の絵を描いたりもします。絵を描いている時は、本当に無我夢中で自分だけの世界の中に入っていけるくらい集中しています。
《日々の生活について》
普段はゆうかり作業所で月曜日から金曜日まで仕事をしていて、基本的には工房でパンやクッキーを作っています。高校を卒業してから約15年ほど続けています。もともと喋ることや人と会話することが苦手だった私も、施設の人との交流や地域のバザーなどに出るうちに、少しずつ苦手を克服していきました。
休日は絵を描いたり、料理をすることも大好きなので、家族の食事を作ったりもします。得意料理はカレーとポテトサラダです。
《最後にひとこと》
私の描いた絵をできるだけ多くの人に見てもらって、楽しい気持ちになってほしいと思います。
◎高橋さんの作品は「ゆうかり作業所」で見ることができます。
ぜひ皆さん見に来てください。
◆高橋さんの作業所での1日に密着!
▽パンの艶出しや、クッキーの型抜きの作業をしています。
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▽午前中の仕事が終わり、やっとお昼休憩。
高橋さん、お弁当も手作りです。
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▽お昼休憩の合間の15分ほどでお絵描きします。
短い時間の積み重ねのため、1つの作品ができるのに2.3週間ほどかかります。
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▽作業所でお仕事再開です。
材料からパンやクッキーを焼き上げるまでの一通りの工程はマスターしています。
◆ゆうかり作業所の今後について
利用者さん全員が、真面目で一生懸命に訓練や仕事を頑張っています。ただ私たちは利用者さんが作業所内だけではなく、社会においても活躍できることを目指しています。
また、昔に比べ理解されてきましたが、障がい者に対しての偏見などはまだまだ残っているのが現状です。
障がいがある人もない人も共生できる社会の実現に向けて「ゆうかり作業所」の存在は大きいと思っています。今後とも地域に誇れる施設となるよう1歩1歩努力を積み重ねていきたいと考えています。
ゆうかり作業所施設長 津田 孝代さん
※詳しくは広報紙4~5ページをご覧ください。
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