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保健・医療・福祉のサポートネットワークケアステーションかんざきだより

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兵庫県市川町

前回は、子どもとメディアの付き合い方についてお話ししました。今回は、メディアに触れる時間が長くなりがちな中で、従来の遊びの良さについて考えてみたいと思います。
従来の遊びには、身体的、社会的、認知的、情緒的発達を促すなど、将来の自立に向けた学びの要素が詰まっています。身体的には筋力、バランスや協調性などを養うことができます。これは、姿勢よく座るためにも必要な機能です。社会的発達では、役割遊びやごっこ遊びを通して、他者の視点を理解し、共感する力が育まれます。認知的発達については、創造的な遊びや問題解決を伴う遊びの中で、子どもの思考力や想像力を刺激します。情緒的発達では、自己表現や感情のコントロールを学びます。また、絵を描いたり、音楽を楽しんだりすることで、自己肯定感やストレスの解消が促進されます。
一方で、最近気になるお話を聞きました。長年子どもたちを見てこられた幼稚園の先生から、「一つの遊びから拡がらないことが多く、すぐ飽きてしまう子が増えている」とのことでした。
以前は、ままごとでも、各々料理を並べて遊んでいた子どもが、まわりの友だちと関わるようになると、父親や母親や兄弟などの役割ができて家族のごっこ遊びへと拡がっていました。また、「家族で一緒にお寿司を食べにいこう!」とか、「公園でお弁当を食べよう」とか、子どもがこれまで経験してきたことを取り入れて、さらに遊びが発展していました。しかし、最近では一つの遊びで“遊び込む“ことが少なく、次から次へと関連性のない遊びへ移っていくことが多いそうです。
これらの現象は、メディアなどの受身的な刺激に慣れていることも一因かもしれません。いずれにしても、メディアとの距離を適切に取りながら、従来の遊びもバランスよく取り入れていくことが大切です。普段の暮らしの中で家族や友だちとさまざまな経験を共有することが、健やかな成長につがなるのではないかと思います。

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