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こちら町長室

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兵庫県新温泉町

■下水道料金について
5月21日、下水道使用料について新聞折込みが入っていました。浜坂地域と温泉地域の使用料格差は人権侵害であり、早期に料金統一すべきという内容でした。この件について、浜坂自治区など集落の区長さんからも、町長に対し料金の早期統一を求める要望書を頂きました。

■下水道の経過
下水道事業は、旧浜坂町も旧温泉町も、それぞれ合併までの事業です。平成17年に2町が合併した時に「下水道のしおり」が発行されました。しおりによると使用料については、「下水道使用料については、地域、施設によって異なる」と明記されています。試算として、1人~2人は浜坂地域が高く、3人以上は温泉地域が高い料金制度になっています。旧両町が合意して、今の料金制度で運営されています。

■浜坂地域の下水道事業
浜坂地域では平成7年の久谷を皮切りに、平成17年3月の古市・用土を最後に事業が終了しました。総事業費は約154億円でした。その内借入金は約66億円あり返済期間は30年で、現在約16億円残っています。使用料の算定方法は人数制(一般住宅・共同住宅)と水量制(営業用施設・公共施設など)のもと、基本料金と人数ごとの超過料金で計算します。

■温泉地域の下水道事業
一方、温泉地域は排水量を算定し料金を決めています。工事は平成6年の塩山を皮切りに平成16年11月、湯村を中心とした歌長から千谷を最後に事業が終了しました。総事業費は約99億円でした。その内借入金は約41億円あり返済期間は30年で、現在約8億9千万円残っています。合併前の事業であり、それぞれ該当する住民が使用料を支払い、返済を行っています。合併時にこのような取り決めをして、今日までやってきています。

■借金返済あと約10年
平成29年に使用料統一の議案が提案されましたが、それぞれ合併前の事業経過もあり議会で否決されました。使用料の統一は借入金の返済後にすべきが本来の形といえます。つまり、使用料の違いは人権問題でも差別問題でもないのです。

■今後の取組
しかし、人口は合併から30%減り使用量も減少しています。少なくなった人口で同じ施設の管理・維持運営をしようとすると必然的に値上げが予想されます。住民負担を少なくし、より効率的な維持管理を行うためにどうあるべきか、現在取り組んでいます。令和6年度は経営戦略改定案の作成と管路構造物の更新計画の作成、令和7年度は下水道施設の統廃合計画策定、ストックマネジメントの見直し、令和8年度から10年度は浜坂地域の井戸利用の実態調査、料金審議会による料金改定の検討、住民への広報などです。
今後を見据えた適正な料金制度を設定することを目標に作業を進めて参ります。

新温泉町長 西村銀三

※「こちら町長室」の動画(CATV版)は、新温泉町動画配信サービスでご覧いただけます。

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