■おんせん天国で未来へつなぐまちづくり
町長 西村銀三
新年明けましておめでとうございます。
町民の皆さまに様々なご支援、ご協力を賜りありがとうございました。
昨年は、正月早々能登半島地震が発生し、新温泉町では初めて津波警報が発令されました。幸い被害はありませんでしたが、常に迅速な災害対応ができるよう、安全安心のまちづくりを目指し、頑張ってまいります。よろしくお願いいたします。
▽合併から20年
今年10月1日で2町合併20周年を迎えます。この間に町政運営に貢献された方々に対して表彰を行うほか、人口減少対策事業などを基本に多くの記念事業を予定しています。
人口は、令和6年10月1日現在で1万2180人となり、合併した日の1万7467人から、約30%、5287人減少しました。
町名にふさわしいまちづくりを目指し、おんせん天国をテーマに、海、山、温泉の自然豊かな町の素晴らしい特色をもっともっとPRし活性化につなげます。
▽人口減少対策に全力
昨年、令和32年に新温泉町の人口減少率が県下一という報道がありました。それを受け、役場若手職員を中心に人口減少対策プロジェクトチームを立上げました。合計9回の会議で、子育て支援策、若者応援策、奨学金制度の創設、住宅政策、宅地政策、雇用の場など46件の提案をまとめました。
令和7年度にできる限り実施し、人口減少ストップに努めます。
▽生活・事業支援
令和6年度に引き続き、学校給食費の完全無料化、浜坂高校バス通学定期代負担を4分の1に、妊婦健康診査費の回数・金額上限なしの助成、妊娠時・赤ちゃん出産時の給付金や紙おむつ等購入費助成、高齢者対策として福祉タクシー券、補聴器購入の補助、浜坂病院での人間ドック費用の助成、帯状疱疹予防接種の補助、商店街や農林水産業への各種補助など多くの支援を行います。物価高騰はまだまだ続きそうです。引き続き、支援の継続・充実を図ってまいります。
▽各事業推進
令和6年度は、温泉地区のケーブルテレビ改修、大相撲浜坂場所、アパート牛舎の建設、対田地区の用水路整備、釜屋防波堤改修、前地区の圃場整備、海上集落内道路整備、林道三尾・御崎線整備、湯村繁栄橋の改修、議会タブレット導入、全但バス2階に移住定住相談所、役場庁舎トイレ改修、牧場公園展望台トイレ改修など多くの事業を実施してきました。
▽文化遺産
令和5年の美方郡の但馬牛育成システムの世界農業遺産認定に続き、令和6年12月5日には、ユネスコにより日本酒や泡盛など「日本の伝統的酒作り」が「無形文化遺産」に登録決定されました。「日本四大杜氏」の里である「但馬杜氏」は、ここ新温泉町からたくさんの方々が輩出されてきました。引き続き、麒麟獅子舞や諸寄の北前船など多くの日本遺産、世界遺産を誇る町の文化振興を図ります。令和7年度は諸寄道盛邸の活用計画を進めてまいります。
▽浜坂病院
昨年は、しばらく休止していた訪問看護ステーションを再度立ち上げました。高齢化率は42%を超え、高齢者が安心して生活できる在宅支援を行います。令和7年度は、県の養成医を含めた常勤医師は7人を予定し、町民の皆さまの命と健康を守る拠点として引き続き強化してまいります。
▽念願のグループホーム
新温泉町では、県内で唯一、障がい者グループホームがありませんでしたが、現在、町内の事業者により、4月の開設に向けて準備が進められています。長年の課題解決に一歩前進しました。
▽浜坂高校・こども園
現在、浜坂高校は連携型中高一貫教育校を目指して、県教育委員会や地元関係者と話し合いを進めています。内容など、町内での議論を十分に深める中、令和8年春に実施を予定しています。
浜坂認定こども園の改築問題は令和7年度中に現在地での実施に向け、議会のご理解を求めて進めてまいります。
▽ふるさと納税
ここ2年間、実績は約3億円で留まっていますが、原因として県内すべての市町で但馬牛の取扱いができるようになり、但馬牛の扱いが減ったことが考えられます。本場の力を発揮して、海産物と但馬牛を軸に4億円を目指します。
▽課題解決に全力
現在、浜坂駅前から浜坂北小学校まで道路拡幅工事が行われています。拡張計画に合わせ、駅のトイレ、駐車場整備、バス・タクシー乗り場、空き店舗活用など駅前の活性化に取り組みます。
居組地区では水産庁のモデル事業である海業推進と海の家の改築、サンビーチなど町内トイレ整備、集落内道路整備、鹿・熊対策など多くの事業に取り組んでまいります。
▽まちづくりの理念
新温泉町が掲げるまちづくりの理念は、(1)住民主体、(2)個性ある町、(3)安心な町、(4)連携・交流するまちづくりです。
今年も町民の皆さまに信頼されるまちづくりを目指します。
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