■語学をとおしてできた人とのつながりが、活力の源に
市民を中心に子どもからお年寄りまで、幅広い世代に英語を教えているマーティンさん。かつて英語を教えていた生徒たちが数年ぶりに会いに来てくれた時、立派な大人になった姿を見られたことに喜びを感じたと話す。また、朝来市健康福祉大学で英語を教えていると、みんなフレンドリーに話しかけてきたり、お年寄りとは思えないくらいエネルギッシュで熱心な姿に、たくさん元気をもらうという。「語学」をとおして、多くの人とのつながりや成長を見ることが、マーティンさんの活力となっている。
■地域のつながりがチャレンジの後押しに
マーティンさんは、日々の習慣で行っている瞑想(めいそう)用の音楽を探していた時に尺八を知り、その音色に魅せられた。独学で尺八を作れるようになったが、なかなか上手に演奏ができなかったところ、尺八を教えている人が生野にいることを知り、その人のもとで尺八を習うことに。快く自分を迎え入れてくれた上に、とても優しく教えてもらえていると嬉しそうに話す。5年以上通い続け、今では他の和楽器を演奏する人たちと一緒に演奏会に出るほどの腕前に。いつか、大好きな尺八について地域の人たちと話し合ったり、自分が作った尺八を観光客に披露できればと思いを馳(は)せた。
デベニー マーティンさん(栃原)
アメリカ ニュージャージー州出身のマーティンさんは、結婚後に朝来市に移住し、市内で英会話教室を開いている。いずれは、家族とともにアメリカに戻ることも考えていたが、自然が多く穏やかな朝来市の雰囲気が好きになり、そのまま日本に住み続けることを決意。子どもたちと一緒に山や川に行くなど、アウトドアを楽しんでいる。日本語はあまり得意ではないけれど、地域の皆さんがマーティンさんを見かけると、気軽に話しかけてくれることが嬉しいと話す。趣味の尺八をとおして、地域とのつながりも深まり、今年の銀谷祭りで、初めて尺八のソロコンサートを行うなど、地域の中での暮らしを楽しんでいる。
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