文字サイズ
自治体の皆さまへ

有害鳥獣被害を増やさないために

1/36

兵庫県相生市

近年、市街地での動物の目撃事例が多発しています。相生市は猟友会と連携し、鳥獣被害対策を行っていますが、まずは一人ひとりが被害に遭わないよう対策することが大切です。そこで、兵庫県猟友会相生支部の罠班班長である塚田勤(つかだつとむ)さんに、猟友会の活動と市内の現状、鳥獣被害対策について、お聞きしました。

Q 普段どのような仕事をしていますか。
A 檻の点検、捕獲状況の確認を毎日しています。朝から昼頃まで市内に設置した30カ所の檻を見回り、動物が捕獲されているか確認を行います。また、車両と接触し、動けなくなっているイノシシ、鹿を捕獲したり、畑などへの被害防止のために設置された防護網に引っかかった鹿などを捕獲しています。

Q どのようなことが大変ですか。
A 基本的に一人で捕獲を行っているため、大きく成長したイノシシや鹿を捕獲するときは危険度が高くなり、対応が難しいときが多いです。また、車両と動物の接触は、突発的に起こることなので、緊急で対応することがあるのは大変です。

Q 動物の出没が減らないのはなぜですか。
A 山に食べ物が無くなってきて、畑の果実や野菜を狙って山から下りてくることと、イノシシも鹿も捕獲するよりも繁殖する数が多いためだと思います。

兵庫県猟友会相生支部(罠班班長)
塚田 勤(つかだつとむ)さん
兵庫県猟友会相生支部の罠班班長として、約10年活動中。現在も市内の見回り、捕獲などを行っている。

■3つの対策で鳥獣被害を防ぎましょう
相生市では、以下の3つの対策を合わせて行うことで、野生動物は「食べるものがない。畑などに入ることができない。人に発見されると、捕獲される危険がある。」と学習し、出没しにくくなると考えています。鳥獣被害を少しでも減らすために、市民のみなさまと力を合わせてこれらの対策を行っていきたいと考えています。

1 環境整備(寄せ付けない・潜ませない)
収穫していない果実や野菜くず、生ごみなどは放置されたままになっていることが多く、動物にとっては格好の餌場となってしまいますので、早めに処分しましょう。また、耕作していない畑や庭で雑草が生い茂っている場所は、身を隠しながら移動する動物の隠れ家になってしまいますので、小まめに草刈り・除草することが大切です。
※環境整備は誰でもできる対策です。

2 防除(入らせない)
野生鳥獣を畑などに入らせないようにするためには防護網や柵を設置することが有効です。また、農会や集落単位で設置している防護柵についても、老朽化や災害などで破損する場合がありますので、定期点検を行うようにしましょう。

3 捕獲(増やさない)
鳥獣被害対策といえば捕獲を最初にイメージする人も多いのではないでしょうか。市では、猟友会と連携して有害鳥獣の捕獲を実施していますが、(1)環境整備と(2)防除の対策が進むことで、動物の侵入経路を特定しやすくなり、捕獲による被害防止効果がさらに高められると考えています。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU