干潟の減少などによる影響で、近海の生態系が崩れています。豊かな海を未来へつなぐため、兵庫運河で海の環境改善に取り組む人を紹介します。
PROJECT:兵庫区 兵庫運河の自然を再生するプロジェクト
イカナゴなどの漁獲量が減少し、神戸の漁師たちは「水産資源が枯渇したらどうなるのか」と危機感を抱きました。そこで、水産資源を「獲る」だけではなく「育てる」活動を約13年前から開始。兵庫運河をさまざまな生き物が住む「里海」にするため、漁師仲間や浜山小学校の児童、地域の人と協力しながら、アサリやアマモを育てています。
INTERVIEW:里海づくりを通じて海を守る活動を未来の当たり前に
・糸谷謙一さん
皆さんに、海のことを考える時間を持ってもらいたいです。海でデートする、写真を撮るなど、きっかけは何でも良いので、自分にとっての海を考えてほしい。市民一人ひとりが1日に5分でも海に思いを馳せることが、きれいな神戸の海へとつながっていくと考えています。私が所属する兵庫漁業協同組合では、浜山小学校で、干潟の生き物観察やアマモの大切さなどの海の環境教育をしています。この取り組みにより、ブルーカーボン※などの環境に関する言葉を知っている子どもが増え、「海を守る仕事がしたい」という声も聞くようになりました。兵庫運河はきれいになり、生き物の種類も年々増えています。海を守る活動が未来の当たり前になることを願っています。今できることを考え、行動し、兵庫運河を里海にしていきたいです。
※※海洋生態系に取り込まれた炭素
問合せ:【電話・FAX】671-7298
NEXT…石屋川職 村尾愛里彩さん
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