■徹心寺山門の修理が行われました(2)
今回は、5月号で紹介した徹心寺山門の修理で明らかになったことを紹介します。
修理のために屋根材を取り除いた際、現在の直線的な屋根の形は後の改造によるもので、建てられた当初は反りのある屋根だったことが分かりました。
茅葺屋根は、一般的に屋根の傾斜が急であるほど雨水や雪が残りにくく、屋根材の茅は長持ちします。また、反りのある屋根よりも、直線的な屋根の方が茅葺き作業がやりやすくなります。つまり、屋根の葺き替えによる費用や作業の負担を軽減するために、茅葺屋根に適した形状へと改造したと考えられます。
徹心寺では、これまで茅葺屋根の葺き替えは檀家の方が職人と一緒に行っていたため、一般の人でも作業しやすいようにという職人の思いやりが、このような形に表れているのかもしれません。
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