かみかわ木造インターンシップ事業は今年度で20周年を迎え、最終年度となりました。20年間、一番近くで見守ってこられた中農実行委員会会長にこれまでを振り返っていただきました。
日本工科大学校理事長 実行委員会会長 中農一也様
■二十年間を振り返って
『かみかわ木造インターンシップ』は、〝神河町の街の活性化〞と〝木造建築の匠の技の継承〞を目的として平成17年から産学官民連携で実施してきました。
事の始まりは、平成16年の旧神崎町立越知谷第二小学校の閉校時に開催された「作新地域づくりフォーラム」です。地域の活性化のために日本工科大学校で学ぶ学生のパワーを越知谷地区に投入したいという私の提案を建築職人で構成する「兵庫土建組合神崎分会」と地域ボランティア団体「夢花フォーラム」が快く受け入れて頂いたのが契機です。
これまで、越知谷流域のバス待合所や神社、空き家など大小29件の木造建築の新築・改修工事に取り組み、特にこの10年は、『中村・粟賀町地区』で歴史的景観に配慮した建物の修景に取り組んできました。この取り組みは少なからず街の活性化に寄与できたのではないかと自負しています。
■延べ五百名以上の学生が参加
学生は、兵庫県、沖縄県、京都府の建築教育を行う学校11校から、延べ500名以上が参加しています。学生達は、匠の技とものづくりの難しさ、完成時の達成感や楽しさを学ぶことができました。そして、地域住民からの感謝の言葉を頂き、日頃学んでいる技術が社会の役に立つことを実感し人間的にも成長する機会となりました。
これまで無事故で事業を完遂できたのも、関係者の皆様のお陰だと心から感謝しています。
今年度で一旦区切りをつけることになりましたが、今後とも何らかの形で神河町の街づくりに貢献したいと考えています。本当に有難うございました。
※二十年間の参加校一覧は本紙をご覧ください。
令和6年度かみかわ木造インターンシップ実行委員会
※実行委員兵庫土建組合神崎分会職人の皆様は本紙をご覧ください。
◇木造塀が完成して
木造インターンシップで建築技術を学ぶ学生さん、それを支え指導される匠の皆さん、お互いの姿に木造建築の良さを見た感じがします。
銀の馬車道沿いの完成した木塀は景観にマッチし、資料館の開設にも取り込まれ、感謝しております。ありがとうございました。(松本健様)
■かみかわ木造インターンシップ 二十年の歩み
木造建築技術の継承、地域住民と地域や都市部の学生との交流による地域活性化を目的として、2005年より開催してきた「かみかわ木造インターンシップ」が2024年で20周年を迎え、最終年度となりました。これまでご協力いただきました皆様に感謝申し上げます。
日本工科大学校、他10校の生徒の皆さんが、これまで地域と協力して新築・修景作業をしてきた物件をご紹介します。
※詳細は本紙をご覧ください。
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