■令和6年度福本遺跡発掘調査(2)
今回は、今年度実施した福本遺跡の発掘調査について紹介します。
今年度は約450平方メートルを調査し、調査区全体で飛鳥~奈良時代の8棟の掘立柱建物跡が見つかりました。掘立柱建物は、この時代の一般的な建物の形です。等間隔に掘った穴に柱を立てて作られるため、一直線上に並ぶ等間隔の穴が痕跡として残ります。この穴の大きさは様々ですが、今回見つかったものでは、直径が40cm程度のものから90cm程度のものまでありました。また、建物の周りからは、須恵器(すえき)という土器の破片が多数出土しました。
これらの建物の中でも調査区西端にある2棟は、柱穴の間隔と建物の向きが揃っており、遺跡がある台地の端に並んで建てられていることから、住居とは異なる役割を持った建物であった可能性が考えられます。
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