■コウノトリと共生できる地域を 全国・世界に広げる
◇日本コウノトリの会事務局
永瀬倖大(ながせこうた)さん
姫路市出身。大学を卒業した2017年、地域おこし協力隊として豊岡市の「ハチゴロウの戸島湿地」に着任し、コウノトリの生息地の保全活動等に取り組む。活動終了後の現在は、2016年に設立し同湿地に事務所がある「日本コウノトリの会」の事務局として、コウノトリと共生できる地域づくりを推進している。
日本コウノトリの会では、コウノトリのえさ場や生きものの生息場所となる湿地づくり、コウノトリが子育てできるよう人工巣塔の建設、コウノトリの目撃情報を収集・公開する取組みを全国的に展開し、コウノトリと共生できる地域を広げる活動を行っています。直近では今年3月、韓国の市民団体と共同で対馬に巣塔を建てました。
戸島湿地や休耕田での湿地作業は大変ですが、企業やボランティアの皆さんと一緒の作業は楽しく、何より鳥が飛んで来るなど、生きものが反応してくれるとその苦労が報われます。私たちの目的はコウノトリが住むことができる環境を整備することですが、その環境とは、他の生きものにとっても住みやすい場所をつくることです。コウノトリを突き詰めていくと、他の生き物にもおのずと目が向くようになりました。
野生復帰の取組みは全国に広がりつつあります。さらに、この取組みが全国・世界に広げられるように私たちも積極的に携わっていきたいです。
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