■第19回 暖かい家
脱炭素を推進するため、身近な環境問題と家庭でできるエコ活動を紹介します。
皆さんは「暖かい家」と聞くと立派な暖房設備をイメージされるでしょうか。暖房設備がしっかりしていても、隙間があると暖めた空気が外に逃げてしまいます。大切なのは、部屋の熱を逃がさないこと。そのために必要になるのが「断熱」です。熱の伝導量を減らすために使われる素材はさまざまあり、その厚みで効果が変わります。昔から和室に使う障子紙は、熱伝導が低く、薄いわりになかなかの実力です。家や学校にある紙の本が詰まった本棚も、断熱材の役割を果たしてくれます。珪藻土(けいそうど)入りの塗り壁なども、部屋の冷暖房の効果を高めます。
◇最大の敵は窓
住まいの寒さの最大の敵は「窓」です。冬は熱の58%を窓から失っています。
対策として、断熱シート、カーテンの活用、内窓を設置するなどがありますが、身近なダンボールなどを使う方法もあります。
◇扇風機で対流を
知っておきたいのが「空気」です。空気は暖められると上に留まり、放っておくと「頭寒足熱」の逆になってしまいます。そこで活躍するのが扇風機です。斜め上に向けて壁に当てると対流が起き、暖かい空気を反対側の天井から降ろしてくれます。
◇自分自身を暖かく
最後にお願いしたいのが、家だけでなく「自分自身を暖かくすること」です。たくさん服を着る、鍋料理で体を温めるなど、さまざまな工夫によりエコで健康な冬を過ごしましょう。
(NPO法人暮らしのエコをすすめる但馬の会)
問合せ:コウノトリ共生課脱炭素推進室
【電話】21-9136
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