都市部から地方への移住を促進する国の制度「地域おこし協力隊」。個性溢れる隊員自らが活動を紹介するシリーズ!
◆vol.32 地産地読プロジェクト「本と温泉」
松原香苗(まつばらかなえ)
1974年広島生まれ。神奈川育ち。
最近はまっているのは耳で読書ができるオーディブルで小説の世界に浸ること、運動の後のサウナ。
城崎で好きなところは、温泉があり人が面白いこと。
◇「本と温泉」に参画して
私は、城崎温泉にある旅館の若旦那衆が手掛ける出版レーベル「本と温泉」の広報として活動しています。きっかけは観光で京都から観光客として訪れた時に「本と温泉」の本に出会ったことでした。面白い企画だと思っていたところ、たまたま城崎温泉の協力隊募集の記事を見つけました。2021年12月に応募して翌年2月に面接、4月には協力隊として豊岡へ移住したので、始まりは怒涛(どとう)の5カ月でした。
1年目は受注業務のオンライン化やお取扱店に向けたニュースレターの発行などをスタートさせました。2年目となる23年は「本と温泉」の設立10周年の記念企画として「建築と温泉」を開催しました。お陰様で、PEN(ペン)やMODERNLIVING(モダンリビング)などのカルチャー誌に掲載されました。また、総務省の優良事例として令和5年度全国過疎地域連盟会長賞を受賞しました。
現在は、24年2月発行予定の『新訳・城の崎にて(英訳)』やインバウンド向けツアーの企画などを行っています。「本と温泉」では「地産地読」を大切にしていて、全国の図書館や他の地域のお店から取扱いのお話があっても「城崎温泉以外では売らない」というポリシーで「断る力」というのも試されたと思います。こうした経営者ならではのとがった手法は、とても参考になります。
まちづくりについては、秋祭りのことなどを先輩方から教えていただいたり、気に掛けていただくなど、城崎の「共存共栄」の精神を肌で感じています。また、自身の活動として、本を通して対話を深めるイベント「ブックダイアローグ」を不定期で開催しています。
城崎のまち、温泉、そして本を通じたさまざまな出会いがある今この瞬間を大事にしていきたいと思います。
問合せ:地域づくり課
【電話】21-9096
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