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今月のイチオシー豊かな自然を未来へ残そう〜生物多様性と脱炭素〜(2)ー

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兵庫県豊岡市

◆事例2 生きものとの触れ合いが楽しい! 豊岡のビオトープ
市内には、地域の人々や団体が管理している「水田ビオトープ」があります。
休耕田を活用したビオトープは、カエルやメダカ、ドジョウなどさまざまな生きものの生息場所になっており、コウノトリにとっては大切な餌場でもあります。
また、近年市内で見られなくなった希少な動植物が確認されるなど、生物多様性を保全する場としても重要な役割を果たしています。
ビオトープは、地元の小学生による生きもの調査や地域のイベントなどに活用しています。

◇環境を保全することへの興味や学びのきっかけに」
生息地保全作業員 宮村良雄(みやむらよしお)さん

ビオトープ管理は地道で大変な作業ですが、続けて来られたのは楽しさや面白さがあるからです。
手をかけて管理すれば年々生きものが増え、まれに希少な生きものが現れることもあります。
地域の子どもたちが訪れて遊んでくれると、楽しさを共有しているようでうれしくなります。
ビオトープで体感したことが、環境保全への興味や学びのきっかけになってくれればと思います。

◇「地域の人々の憩いの場になれば」
下鉢山ビオトープ「六方めだか公園」管理者 岡本邦夫(おかもとくにお)さん

子どもたちの環境学習の場、地域の憩いの場として1999年からビオトープの管理をしています。
2005年のコウノトリの初放鳥後にはしばらく滞在してくれて感無量でした。大変な面もありますが、レクリエーションとして試行錯誤しながら楽しんでいます。
ビオトープが地域の人々の憩いの場になればと思いますし、学校の子どもたちが田んぼの土や生きものに触れて遊んでくれると、とてもうれしく思います。

◆事例3 環境配慮最高ランク「三ツ星」を獲得したコウノトリ育むお米
市内には、農薬や化学肥料に頼らず、おいしいお米と多様な生きものを同時に育むことで、コウノトリも住める豊かな環境づくりを目指す「コウノトリ育む農法」が広がっています。
24年3月からは「温室効果ガス削減見える化ラベル」を貼ったお米(JAたじま「コウノトリ育むお米」)の販売が始まりました。
製造時に多くの化石燃料を使用する農薬や化学肥料を使わないなど、環境に配慮した「コウノトリ育むお米」は、減農薬タイプ(32%削減)、無農薬タイプ(23%削減)の両方で星三つを獲得しました。
コウノトリ育む農法は、生物多様性の保全だけでなく脱炭素社会の実現にも貢献しています。

温室効果ガス削減見える化…農林水産省が実証実験として2022年度から運用を開始したもので、農作物などの温室効果ガス削減率を星の数で示したラベルを貼り「見える化」するもの
です。

◇温室効果ガス削減の評価ポイント
・化学肥料不使用
・化学農薬は不使用または最小限の使用
・堆肥を使った土づくり

◇削減率の3段階評価
☆:5%削減達成
☆☆:10%削減達成
☆☆☆:20%削減達成

◇「農薬を減らすことが脱炭素社会の実現にもつながる」
JAたじま 岡本直樹(おかもとなおき)さん・住吉良太(すみよしりょうた)さん

「温室効果ガス削減見える化ラベル」を取得したことは、今までの取組みに対する評価であり、生産者の励みになったと思います。
農薬を減らすことが脱炭素社会の実現につながることを知るきっかけになればうれしいです。
また、コウノトリ育むお米の生産には技術が必要なので、店頭に並んでいるお米は生産者の努力のたまものであるということも多くの方に知ってほしいです。
今後は但馬地域で有機農業を広げるために、この取組みを活用していきます。

■補助金・支援制度を紹介します
本市や兵庫県では、脱炭素社会の実現や生物多様性の保全に関する取組みを進めるための補助制度があります。ぜひ活用してください。

◆生物多様性の保全に関する支援(豊岡市)
▽小さな自然再生活動支援助成金
地域の自然や生きもののために「小さな自然再生」の活動を行う市民団体・グループを支援します。

▽出張!田んぼの学校
地区行事やPTA活動など、地域で行う生きもの調査をサポートします。

◆脱炭素社会の実現に関する支援(豊岡市)
▽豊岡市太陽光発電システム設置補助金
市民や市内の事業者を対象に、太陽光発電システムや蓄電池の設置に係る費用の一部を補助します。

▽豊岡市木質バイオマス利用機器導入促進事業補助金
市民や市内の事業者、行政区を対象に、ペレットストーブ・ボイラー、薪(まき)ストーブ・ボイラーの設置費用の一部を補助します。

◆兵庫県の支援制度
▽うちエコ診断(ひょうご環境創造協会)
省エネや節電について専門知識を持った「うちエコ診断士」が、無料で家庭の二酸化炭素排出量を見える化し、家庭のライフスタイルに合った効果的な省エネ対策を提案します。
また、実施後の二酸化炭素排出量や光熱費削減額を知ることができます。

問合せ:コウノトリ共生課
【電話】21-9136

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