都市部から地方への移住を促進する国の制度「地域おこし協力隊」。個性溢れる隊員自らが活動を紹介するシリーズ!
◆vol.44 「麦わら細工」の伝統技術継承
村上 愛(むらかみ あい)
尼崎市出身。関西でデザインなどの仕事を経て、2022年11月から豊岡へ移住。城崎町の「かみや民藝店」を拠点に活動中。趣味は自然や芸術を観ること。
◇豊岡市への移住
私は昔から絵を描くことや何かを作ることが好きで、色・自然・着物の柄などに興味がありました。パソコンでデザインや絵を描く仕事などをしていましたが、数年前からパソコンで描くことに疑問を持ち、手で描くようになりました。そこから、伝統的な絵や技法に興味を持ち始め、伝統技術に関わる仕事ができないかと考えていました。伝統工芸は、若い時から弟子入りするものだと思い込んでいたため、年齢的に諦めていました。しかし、麦わら細工の協力隊募集を見て挑戦したいと強く思い、応募しました。
◇麦わら細工
麦わら細工は色彩豊かで色が好きな私にとっては見ても作っても楽しめる作業です。しかしながら、非常に細かい作業の連続であり、受け継がれてきた技を習得するためには相当な集中力と繰り返しの努力が必要です。また自然の循環に近い暮らし方にも興味がありました。原材料の麦わらの多くを畑で栽培して自給自足で行っていることにも興味を持ちました。種植えから収穫までの期間は草取りをしたり、シカやスズメに食べられないように柵やネットを張ったりと作業は多岐にわたります。
麦わら細工の箱や色紙などが仕上がるまでを畑作業から換算すると、途方もない日数を経て作品が完成します。見た目も美しい麦わら細工ではありますが、手間暇かかる作業の一つ一つの折り重ねで仕上がっているということを知っていただけるとより一層嬉しく思います。
◇豊岡での暮らし
豊岡市は自然が豊かで温泉もあり、地域の方々は親切で今までたくさんお世話になってきました。活動の3年目は何か地域のために貢献できることを探しながら、技術の習得を続けていくことが大きな目標です。
問合せ:地域づくり課
【電話】21-9096
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