11月29日、令和6年第5回豊岡市議会定例会が開会しました。
開会にあたり市長が総括説明を行い、当面する市政の諸課題および提出議案等について説明しました。その中から主な内容をお知らせします。
なお、市長総括説明の全文は、市ホームページをご覧ください ※本紙の二次元コードを読み取りご確認ください。
■安全に安心して暮らせるまち
◇資母診療所医師の就任
藤本医師の後任者確保をかねてより各方面に働きかけていたところ、(公社)全国自治体病院協議会を通じて7月に応募がありました。診療所の施設見学や雇用条件等の協議を経て、来年4月1日に就任していただくこととなりました。
後任は、北海道伊達市の伊達赤十字病院の整形外科部長として勤務している吉田憲治(よしだけんじ)医師です。
吉田医師は、離島での診療等地域医療にも関わってこられたことから、地元の皆さんからの信望も得られるものと期待しています。
◇医療的ケア児(者)・重症心身障害児(者)に対応した施設整備の状況
当該施設は「認定NPO法人はばたけ手をつなぐ育成会」が、国県と市から施設整備補助金を受け、市が県から無償で借り受けた土地に障害児(者)の通所施設を、また市内の自己所有地に共同生活援助等の施設を整備されるものです。
障害児(者)の通所施設は、12月1日に起工式が執り行われ、準備が整い次第、工事に着手されます。共同生活援助等の施設は、今月から基礎工事に着手し、間もなく建築工事に入られる予定と聞いています。
両施設の整備は、但馬地域積年の課題であり、市としても、1日も早い完成を待ち望んでいます。
◇福祉医療費助成制度の条例化の検討
福祉医療費とこども医療費の助成に関する6つの事業は「福祉医療費の助成に関する規則」「こども医療費の助成に関する規則」の2つの規則で運用しています。
しかしながら、市民生活に大きな影響を及ぼすこれらの事業を、市の規則により運用している状況には課題があると考えています。
そこで、事業の安定性を確保するため、規則を条例化したいと考えています。
こども医療費の助成は、財政状況を見定めながら、段階的に拡充し、小学校3年生までは外来と入院の医療費無料化を実現しています。拡充については、各方面から声をいただいており「出張市長室」でも、子育て世代から強くその実現を求める声をいただきました。
安心して子どもを産み育てられるまちづくりを推進するための施策の一つとして、来年度より拡充に向け、制度設計を行っています。
■持続可能な「力」を高めるまち
◇ひょうごユニバーサルツーリズム推進エリア認定
県では、地域ぐるみでユニバーサルツーリズムに積極的に取り組む観光地を「ひょうごユニバーサルツーリズム推進エリア」に認定し、モデル的に支援する取組みが始まりました。
城崎地域は「きのさきユニバーサルツーリズム推進協議会」によって、全ての人が楽しめる温泉街の実現を目標としたエリア計画をまとめられ、9月に城崎温泉地区が認定されました。
今年度と来年度にかけて、県補助金を受け「送迎用福祉車両の購入」「外湯の足湯及びエントランスのバリアフリー改修」など、ハード、ソフト両面の整備が行われることとなっています。
◇中央公園整備事業
市民体育館の跡地を活用しようとする中央公園の整備は、施設の利便性、安全性の向上など、既存の公園機能を拡充させることを基本として、検討を進めてきました。
バスケットボール場を体育館跡地に移転し、3×3コートを2面に拡充するとともに、バスケットボール場跡地を多目的広場として整備します。スケートボード場は、左岸の南側に移転し、歩行者導線から分離して安全を確保するとともに、滑走面の整備など機能の拡充を行います。
今年度末から市民体育館の解体工事に着手し、公園を整備して、来年度中の完成を予定しています。
■未来を拓(ひら)く人を育むまち
◇こども計画の策定状況
昨年4月に施行されたこども基本法では、子どもの最善の利益を第一に考え、子どもに関する取組みや政策を推進するよう要請されています。
本市では、子どもや子育て家庭への切れ目ない支援を行うため、来年度から5年間を期間とするこども計画の策定を進めています。
子どもや子育て当事者等の意見を幅広く聴取し反映させるため、アンケート調査等を実施し、豊岡市子ども・子育て会議において、調査結果を分析したうえで計画の素案を策定しました。
今後、パブリックコメント等の意見をもとに最終調整を行い、来年3月に策定する予定です。
◇(仮称)豊岡市こどもセンターの設置
今年4月に施行された改正児童福祉法では、市の相談支援体制の強化を図るため、全ての妊産婦、子育て世帯、子どもに対し、一体的に相談支援を行う機能として「こども家庭センター」の設置に努めるよう要請されています。
本市においても、虐待への予防的な対応や、個々の家庭に応じた一体的かつ継続的な支援が、喫緊の課題となっています。
そのため、こども未来部の組織に「こども家庭センター」としての機能を付加し、専任の統括支援員と家庭相談コーディネーターを配置するとしています。
名称は、本市に県の児童相談所である「豊岡こども家庭センター」があるため「豊岡市こどもセンター」としたいと考えています。
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