■皆さんの健康に身近なお薬についてのミニ知識
ー第6回目「医療用麻薬」についてー
◇医療用麻薬についてどのようなイメージを持っていますか?
かつての医療用麻薬は、がんの末期になってから使われることが多くありましたが、現在では病気の時期に関わらず、痛みを和らげて日常生活の質を維持、向上させる目的で使用され、医師の管理のもとで正しく使用すれば、決して怖い薬ではありません。
痛みを我慢していると、夜が眠れない、不安が強くなる、自分のしたいことができなくなるなど、良くない方向に向かいがちです。
現在、日本で使用できる医療用麻薬は6種類で、薬の形は飲み薬、貼り薬、注射、坐薬とあり、痛みの原因や強さ、患者さんの状態に合った薬が選ばれ使用されます。
人生100年時代、一生のうちで2人に1人はがんにかかると言われています。治療薬の進歩と同様、医療用麻薬も以前にはなかった良い薬が開発され、使用されています。もしも、がんになって痛みを感じたら、我慢せず「痛い」と伝えてください。痛みに応じた治療や薬を使った方が良いとき、医療用麻薬は有力な選択肢となります。
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